中国工業部門企業利益、8月は6カ月連続で減速 コスト上昇が影響

Reuters

発行済 2021年09月28日 11:28

更新済 2021年09月28日 16:46

[北京 28日 ロイター] - 中国国家統計局が28日に発表した8月の工業部門企業利益は、前年同月比10.1%増の6803億元(約1050億ドル)だった。コモディティー(商品)価格高や厳しいエネルギー消費抑制策が重しとなり、7月の16.4%増から伸びが鈍化した。

増益率の鈍化は6カ月連続。

1─8月の工業部門企業利益は前年同期比49.5%増の5兆6100億元。1─7月は57.3%増だった。

統計局は声明で「企業利益の持続的かつ安定した回復がさらなる試練に直面している。(新型コロナウイルス)感染症が一部地域で流行しており、コモディティー価格は全体的に高水準、国際物流コストは高止まりし、半導体不足が企業のコストを押し上げている」と述べた。

中国当局はコモディティー価格高の抑制に取り組んでいるが、一方で気候対策目標の達成に向け電力使用の規制を厳格化し、製造業は打撃を受けている。

8月末時点の工業部門企業の負債は前年比8.4%増。7月末時点の8.2%増から加速した。

工業部門企業利益統計は、主要事業の年間売上高が2000万元を超える大企業が対象。