ギリシャが仏軍艦を購入、マクロン氏「欧州は甘い考え捨てよ」

Reuters

発行済 2021年09月29日 11:43

[パリ 28日 ロイター] - フランスとギリシャは28日、ギリシャが仏フリゲート艦を約30億ユーロ(35億1000万ドル)で購入する契約を締結した。戦略的軍事協力協定の一環という。

マクロン仏大統領はギリシャのミツォタキス首相と臨んだ会見で、国益を守り、自国の軍事力を増強する際には欧州は甘い考えを捨てるべきだと語った。

オーストラリアが今月、フランスと進めていた潜水艦開発計画を破棄し、米英の支援で原子力潜水艦を配備すると決定したことを受け、フランスは米英豪とかつてないほど深刻な外交危機に直面、従来の同盟関係を見直す契機となっていた。

マクロン氏は28日、この問題に初めて言及し、米国が中国やインド太平洋を重視する政策に転換する中、欧州は国防の自律性を高めるべきだと訴えた。

同氏は会見で「欧州は甘い考えを捨てるべきだ。強国から圧力を受けているとき、われわれはこれに対応し、自衛能力があると示す必要がある」と発言。「これは米国との同盟に置き換わるものではないが、フランスが北大西洋条約機構(NATO)内の欧州の柱として責任を担い、国家を自ら守る必要があるとの結論に至った」と述べた。