午前の日経平均は大幅続落、一時800円超安 米金利上昇や株安嫌気

Reuters

発行済 2021年09月29日 12:11

[東京 29日 ロイター] - 29日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比741円82銭安の2万9442円14銭となり、大幅に続落した。米国市場で金利が上昇し株価が大幅安となったことを嫌気し、朝方に大幅安で始まった後も徐々に下げ幅を広げ一時800円超安となった。米債務上限問題への警戒感も強まった。

前日の米国株式市場は大幅安だった。インフレの高止まりや米債務上限問題を巡る懸念が深まる中、米債利回りの上昇を嫌気し幅広い銘柄に売りが広がった。主要3指数はいずれもほぼ2%かそれ以上値を下げ、金利に敏感なテクノロジー関連株の下落が目立った。

東京市場では、配当権利落ちに加え、米株安の流れを受けて幅広く売られた。大幅に下げて始まった後も上値は重く、上海株や香港株が軟調に推移する中、前引けにかけて800円超安へと下げ幅を広げる場面もあった。

市場では、年末や年度末に向けた先高観は変わらないものの9月の上昇ペースが早かったとの見方は多く「ここで無理をするより、いったん調整が入った方が上昇トレンドは持続しやすい」(SMBC日興証券の太田千尋投資情報部部長)との声が聞かれた。

TOPIXは2.4%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆8049億7100万円と膨らんだ。東証33業種では31業種が下落。下落率上位には、精密機器、電気機器、保険業などが並んだ。値上がりは空運業と海運業の2業種だった。