ホンダ、「空飛ぶ車」を30年以降に事業化へ 北米でまず展開

Reuters

発行済 2021年09月30日 19:59

[東京 30日 ロイター] - ホンダは30日、「空飛ぶ車」などと呼ばれる垂直離着陸機の開発を進めていると発表した。2030年以降の事業化を目指す。北米での展開をまず狙い、将来的にアジアや日本も視野に入れる。

電動垂直離着陸機「eVTOL」(イーブイトール)は、空の移動を身近にする新たなモビリティとして世界的に注目されており、米ボーイングや欧州のエアバスをはじめ、中国など国内外の新興企業も開発に力を入れている。ホンダは将来的に30兆円規模の市場に成長すると見込む。

ホンダは自動車の開発などで培ってきた電動化・燃焼・空力・制御などの技術を生かす。機体は8つのプロペラを搭載し、モーターとガスタービンの力で浮上。航続距離は400キロメートルで、都市間移動を想定する。事業化の仕組みは今後検討するが、情報サービス、管制システムなどでさまざまな企業や業界との連携を模索する。ホンダは機体開発のほか、システム設計を担いたい考え。

トヨタ自動車も空飛ぶタクシーの開発・実用化を進める米新興企業ジョビー・アビエーションに昨年、3億9400万ドル(約430億円)を出資している。