英、1970年代のようなインフレスパイラルに向かっておらず=首相

Reuters

発行済 2021年10月05日 19:34

更新済 2021年10月06日 05:54

[ロンドン 5日 ロイター] - ジョンソン英首相は5日、国内経済が1970年代のようなインフレスパイラルに向かっているとの見方を否定したほか、企業は数十年にわたる安価な労働力の輸入に対する依存を払拭すべきだと述べた。

欧州連合(EU)離脱に伴う労働力不足が世界的な新型コロナウイルス危機によって悪化する中、燃料などあらゆるモノを巡ってサプライチェーンが混乱しており、成長が阻害されるとの懸念が強まっている。

首相はBBCラジオとのインタビューで、英国は危機に陥っているかと問われ、「ノー」と回答。国内外で幅広く起きているのはサプライチェーンの制約だとした。

インフレ率がピーク時に22.6%に達し、労働争議で経済が停滞したほか、ポンド危機で国際通貨基金(IMF)から借り入れをせざるを得なかった1970年代に英国が再び向かっていることはないと述べた。

英国が70年代のインフレスパイラルに再び見舞われる可能性ついて問われると、「問題がそういったものになるとは思わない。この国の物流・サプライチェーン解決能力は非常に強いと考えている」と語った。