サムスン電子、第3四半期営業益は3年ぶり高水準へ 半導体価格高で

Reuters

発行済 2021年10月08日 09:10

更新済 2021年10月08日 13:36

[ソウル 8日 ロイター] - 韓国のサムスン電子は8日、第3・四半期の営業利益が前年同期比28%増の15兆8000億ウォン(133億ドル)と、3年ぶりの高水準になるとの見通しを示した。メモリーチップ価格の上昇や折り畳み式スマートフォンの新モデルの好調な販売が寄与するという。

営業利益は前期比では26%増加した。リフィニティブのスマートエスティメートの予想(16兆1000億ウォン)はやや下回った。

アナリストらはメモリーチップの価格下落を見込み、第4・四半期の営業利益を第3・四半期と同程度、もしくはこれをやや下回る水準と予想。きょうのソウル株式市場で、サムスン電子は一時の上げ幅を縮小し、午後の取引では0.4%高となっている。

売上高は前年同期比9%増え、過去最高の73兆ウォンになる見通しだとした。月内に正式な決算を発表する予定。

ケープ・インベストメント&セキュリティーズのアナリスト、Park Sung-soon氏は「モバイル事業の営業利益は市場予想を下回った可能性がある。マーケティング費用と販売した製品の内容を見極める必要がある」と述べた。

アナリストはサムスンの半導体部門の営業利益が約79%増えたと予想。メモリーチップの価格上昇と出荷量増加のほか、受託生産事業の収益性の大幅改善が背景にある。

半導体部門は今年上半期全体の営業利益のほぼ半分を占めた。

アナリストは、世界的にロックダウン(都市封鎖)が緩和される中、パソコンに利用される半導体メモリーの価格が第4・四半期から下落するほか、スマートフォン出荷も落ち込む可能性があるとみている。