■会社概要
3. 事業内容
事業セグメントはウェーハ再生事業とプライムウェーハ事業(プライムシリコンウェーハ製造販売事業)、半導体関連装置・部材等事業の3つのセグメントとその他に分けて開示している。
2021年12月期第2四半期累計の事業別構成比を見ると、ウェーハ再生事業が売上高の37.5%、営業利益の75.2%、プライムウェーハ事業が売上高の36.6%、営業利益の18.9%を占めており、両事業が収益柱となっている。
(1) ウェーハ再生事業
ウェーハ再生事業は、RS Technologies (T:3445)及び台湾子会社で展開している。
主力となる12インチの月産能力は2020年末時点で国内が26万枚(8インチは13万枚の能力を保有)、台湾が16万枚の合計42万枚となっている(直近では46万枚に増強)。
同社の推計による世界シェアは数量ベースで約33%とトップとなっており、競合は国内では濱田重工(株)、三益半導体工業 (T:8155)の2社、海外では台湾系の3社となり、6社で全体の約9割を占める寡占市場となっている。
また、地域別出荷数構成比(2020年12月期)を見ると、12インチ再生ウェーハは台湾が40.4%、日本が32.6%と両国で全体の約7割を占めている。
一方、8インチ再生ウェーハについては、欧州が46.3%、米国が23.5%と高くなっているのが特徴だ。
主要顧客は台湾のTSMC (NYSE:TSM)のほか、国内ではソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(株)やキオクシア(株)など、米国ではIntel (NASDAQ:INTC)、Micron Technology (NASDAQ:MU)、欧州ではST Microelectronics (NYSE:STM)やInfineon Technologiesなど大手半導体メーカーが並んでいる。
なお、12インチ再生ウェーハのうち、7.0%を占めている中国向けに関しては現在国内から出荷しているが、2022年に量産開始予定のSGRSに順次シフトし、国内工場ではその他地域の需要をカバーしていく戦略となっている。
(2) プライムウェーハ事業
中国子会社GRITEKの事業となり、売上高の3分の2がプライムウェーハ、3分の1が消耗部材及びインゴットの販売で占められる(2020年度)。
2021年6月末のプライムウェーハの月産能力について見ると、徳州工場で5インチが5万枚、6インチが15万枚の設備能力を有している。
また、8インチについては、2020年10月に竣工した山東GRITEKの新工場に移設した月産能力8万枚の製造ラインに加えて新規に5万枚の製造ラインの投資を行い、合計で13万枚となっている。
プライムウェーハの顧客は主に中国半導体メーカーで、顧客数は60~70社に上る。
これらの顧客は主に家電製品や自動車などに搭載されるアナログ半導体を製造している。
また、消耗部材及びインゴットについては海外にも販売しており、消耗部材の一部は国内で半導体製造装置用消耗部材を製造しているDG Technologies向けに出荷している。
(3) 半導体関連装置・部材等
半導体関連装置・部材等の事業には、同社で仕入販売する半導体関連装置や半導体材料・パーツの売上のほか、子会社のユニオンエレクトロニクスソリューション、DG Technologiesの売上が含まれる。
半導体製造装置については、主に日本の半導体装置メーカー等から仕入れて(一部、中古品も含む)、中国・韓国・台湾等の半導体メーカーへ販売している。
また、ユニオンエレクトロニクスソリューションは半導体商社で、(株)日立パワーデバイスのパワー半導体のほか、ルネサスエレクトロニクス (T:6723)のMCUなどを主に取り扱っている。
2020年に上海事務所を開設し、新型コロナウイルス感染症の拡大が収束した後に半導体関連商品の拡販を進めていく予定となっている。
DG Technologiesは半導体製造装置向け消耗部材(石英リングやシリコン電極等)の製造販売を行っており、国内外の大手半導体製造装置メーカーや大手半導体メーカーに販売している。
製造拠点は神栖工場(茨城県)のみであったが、旺盛な需要に対応すべく2021年5月に栗原工場(宮城県)を新たに開設している。
(4) その他
その他の売上として、2013年より開始したソーラー発電事業における売電収入(発電能力は約1.59MW)のほか、半導体ウェーハ製造工程における技術コンサルティングサービスなどを同社で行っているが、全体の業績に与える影響は軽微となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
3. 事業内容
事業セグメントはウェーハ再生事業とプライムウェーハ事業(プライムシリコンウェーハ製造販売事業)、半導体関連装置・部材等事業の3つのセグメントとその他に分けて開示している。
2021年12月期第2四半期累計の事業別構成比を見ると、ウェーハ再生事業が売上高の37.5%、営業利益の75.2%、プライムウェーハ事業が売上高の36.6%、営業利益の18.9%を占めており、両事業が収益柱となっている。
(1) ウェーハ再生事業
ウェーハ再生事業は、RS Technologies (T:3445)及び台湾子会社で展開している。
主力となる12インチの月産能力は2020年末時点で国内が26万枚(8インチは13万枚の能力を保有)、台湾が16万枚の合計42万枚となっている(直近では46万枚に増強)。
同社の推計による世界シェアは数量ベースで約33%とトップとなっており、競合は国内では濱田重工(株)、三益半導体工業 (T:8155)の2社、海外では台湾系の3社となり、6社で全体の約9割を占める寡占市場となっている。
また、地域別出荷数構成比(2020年12月期)を見ると、12インチ再生ウェーハは台湾が40.4%、日本が32.6%と両国で全体の約7割を占めている。
一方、8インチ再生ウェーハについては、欧州が46.3%、米国が23.5%と高くなっているのが特徴だ。
主要顧客は台湾のTSMC (NYSE:TSM)のほか、国内ではソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(株)やキオクシア(株)など、米国ではIntel (NASDAQ:INTC)、Micron Technology (NASDAQ:MU)、欧州ではST Microelectronics (NYSE:STM)やInfineon Technologiesなど大手半導体メーカーが並んでいる。
なお、12インチ再生ウェーハのうち、7.0%を占めている中国向けに関しては現在国内から出荷しているが、2022年に量産開始予定のSGRSに順次シフトし、国内工場ではその他地域の需要をカバーしていく戦略となっている。
(2) プライムウェーハ事業
中国子会社GRITEKの事業となり、売上高の3分の2がプライムウェーハ、3分の1が消耗部材及びインゴットの販売で占められる(2020年度)。
2021年6月末のプライムウェーハの月産能力について見ると、徳州工場で5インチが5万枚、6インチが15万枚の設備能力を有している。
また、8インチについては、2020年10月に竣工した山東GRITEKの新工場に移設した月産能力8万枚の製造ラインに加えて新規に5万枚の製造ラインの投資を行い、合計で13万枚となっている。
プライムウェーハの顧客は主に中国半導体メーカーで、顧客数は60~70社に上る。
これらの顧客は主に家電製品や自動車などに搭載されるアナログ半導体を製造している。
また、消耗部材及びインゴットについては海外にも販売しており、消耗部材の一部は国内で半導体製造装置用消耗部材を製造しているDG Technologies向けに出荷している。
(3) 半導体関連装置・部材等
半導体関連装置・部材等の事業には、同社で仕入販売する半導体関連装置や半導体材料・パーツの売上のほか、子会社のユニオンエレクトロニクスソリューション、DG Technologiesの売上が含まれる。
半導体製造装置については、主に日本の半導体装置メーカー等から仕入れて(一部、中古品も含む)、中国・韓国・台湾等の半導体メーカーへ販売している。
また、ユニオンエレクトロニクスソリューションは半導体商社で、(株)日立パワーデバイスのパワー半導体のほか、ルネサスエレクトロニクス (T:6723)のMCUなどを主に取り扱っている。
2020年に上海事務所を開設し、新型コロナウイルス感染症の拡大が収束した後に半導体関連商品の拡販を進めていく予定となっている。
DG Technologiesは半導体製造装置向け消耗部材(石英リングやシリコン電極等)の製造販売を行っており、国内外の大手半導体製造装置メーカーや大手半導体メーカーに販売している。
製造拠点は神栖工場(茨城県)のみであったが、旺盛な需要に対応すべく2021年5月に栗原工場(宮城県)を新たに開設している。
(4) その他
その他の売上として、2013年より開始したソーラー発電事業における売電収入(発電能力は約1.59MW)のほか、半導体ウェーハ製造工程における技術コンサルティングサービスなどを同社で行っているが、全体の業績に与える影響は軽微となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)