米国株式市場=S&P最高値、IBM株安がダウ圧迫

Reuters

発行済 2021年10月22日 05:34

更新済 2021年10月22日 07:27

[21日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種が7営業日続伸し、過去最高値を付けた。テスラやマイクロソフトなどの大型株が買われ、ナスダック総合も上昇。ただ、失望を誘う四半期決算を発表したIBMが売られ、ダウ工業株30種平均は圧迫された。

ダウは前日、取引時間中の最高値を更新していたが、この日はほぼ終始マイナス圏で推移した。第3・四半期売上高が市場予想を下回ったIBMは9.6%値下がりした。マネージド・インフラストラクチャー・サービス事業での受注が来月の事業分離を控え、減少した。

S&Pの主要11セクターでは一般消費財と情報技術が上げを主導。一方、需要への懸念から原油価格が下落する中、エネルギーの下げが目立った。

インディペンデント・アドバイザー・アライアンスの最高投資責任者(CIO)、クリス・ザカレリ氏は「主に(テクノロジー大手など)よりディフェンシブなセクターに資金がシフトし、ややリスクオフとなっている」と指摘。

「きょうは原油がやや下げたことから世界経済を巡る懸念が若干出ている可能性がある。またインフレ懸念もある」と述べた。

リフィニティブのデータによると、S&P500採用企業の第3・四半期利益は前年同期比33.7%増加する見通し。これまでに約100社が決算を発表している。

テスラは3%超値上がりし、ナスダックを押し上げた。サプライチェーンを巡る懸念があるものの、好調だった決算が意識された。

アメリカン航空は1.9%上昇。第3・四半期決算が市場予想よりも小幅な赤字にとどまった。サウスウエスト航空は1.6%安。同社は第4・四半期について黒字を確保できるかどうか依然不透明との見通しを示した。

パソコン・プリンター大手HPは6.9%高。2022年度の調整後利益について明るい見通しを示し、年間配当を引き上げたことを受け、証券各社が同社の目標株価を引き上げた。

ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.22対1の比率で上回った。ナスダックでは1.00対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は100億7000万株。直近20営業日の平均は102億7000万株。

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ダウ工業株30種 35603.08 -6.26 -0.02 35520.32 35612.36 35442.53

前営業日終値 35609.34

ナスダック総合 15215.70 +94.02 +0.62 15104.80 15222.26 15094.14

前営業日終値 15121.68

S&P総合500種 4549.78 +13.59 +0.30 4532.24 4551.44 4526.89

前営業日終値 4536.19

ダウ輸送株20種 15617.13 +155.45 +1.01

ダウ公共株15種 915.49 -0.67 -0.07

フィラデルフィア半導体 3412.05 +37.83 +1.12

VIX指数 15.01 -0.48 -3.10

S&P一般消費財 1535.20 +20.97 +1.38

S&P素材 533.61 -1.24 -0.23

S&P工業 883.10 +1.94 +0.22

S&P主要消費財 735.12 -1.18 -0.16

S&P金融 666.34 -2.37 -0.35

S&P不動産 296.00 +1.06 +0.36

S&Pエネルギー 435.50 -8.03 -1.81

S&Pヘルスケア 1528.68 +6.69 +0.44

S&P通信サービス 275.92 +0.99 +0.36

S&P情報技術 2791.32 +11.31 +0.41

S&P公益事業 340.05 +0.07 +0.02