チューリッヒ保険、増配を計画 業績目標達成へ

Reuters

発行済 2021年11月11日 17:07

更新済 2021年11月11日 19:27

[チューリヒ 11日 ロイター] - スイスの保険会社チューリッヒ・インシュランス・グループは11日、増配を計画していることを明らかにした。2022年の業績目標を達成できるとの見通しも示した。

ジョージ・クイン最高財務責任者(CFO)は、記者団との電話会議で「間違いなく増配する方針だが、具体的に今年どうなるかはコメントできない」と発言。すでに利益の75%を株主に還元しており、自社株買いを開始する計画はないと述べた。

同CFOは「追加の資本は、新規事業の成長を支えるために活用したい。そうすれば、最終的には利益の伸びが支えられ、増配につながる」と述べた。

同時に発表した1─9月の損害保険料収入は、為替変動・合併・事業売却を調整したベースで、11%増の311億5000万ドルだった。ドル建てでは14%増。

同CFOによると、引き続き価格決定環境の改善が寄与した。

第3・四半期は、ドイツの洪水など欧州の7月の自然災害や、8月に米国を襲ったハリケーン「アイダ」など、大規模災害に関連した損失が膨らんだ。

同CFOは、異常災害に関連した損失が長期平均を3─4%ポイント上回っているが、会計上の利益率は改善が続くとの見通しを示した。