SBIが預保に回答、新生銀TOBは公的資金返済へ価値向上が目的

Reuters

発行済 2021年11月12日 14:38

更新済 2021年11月12日 15:00

[東京 12日 ロイター] - SBIホールディングスは12日、預金保険機構から受けた質問状に回答し、新生銀行株式の公開買い付け(TOB)を実施するのは、伝統的な銀行から脱却し公的資金約3500億円の返済につなげるよう企業価値を上げることが最大の目的と表明した。

TOBが成立すれば少数株主の利益に配慮し、企業価値向上の際の利益は少数株主にも正当に配分することを約束するとした。また、企業価値向上の道筋がつけば必要な認可を取得した上で過半数以上の株取得を検討するという。

TOBにおいて上限を48%としているのは、新生銀の早期の経営改善が急務な中、銀行持ち株会社認可を取得するには一定の時間を要するためと説明している。

ガバナンス面では、独立社外取締役が取締役総数の過半となる体制とすることを表明。TOB成立後にSBI側と新生銀で独立社外取締役選定委員会を組成し、社外取締役候補を決める。また、すでに提案している社内取締役に加え、新生銀からも若干名の業務執行取締役を選任する可能性がある。

新生銀が地域金融機関に出資することは現時点で想定していないとしながらも、財務健全性や少数株主に不利益にならないなどと取締役会で判断した場合、出資も一案とした。