ダイキアクシス Research Memo(5):2021年12月期第2四半期は、半期で過去最高の売上高と利益

Fisco

発行済 2021年11月12日 15:45

更新済 2021年11月12日 16:00

■業績動向

1. 2021年12月期第2四半期の業績概要
ダイキアクシス (T:4245)の2021年12月期第2四半期(以下、当四半期)の連結業績は、売上高が前年同期比9.6%増の19,117百万円、営業利益が同14.3%増の780百万円、経常利益が同14.2%増の864百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同56.3%増の440百万円となった。
特別損失が、前第2四半期に海外子会社ののれんに係わる減損損失などの計上により大きく膨らんだが、当四半期は縮小し、四半期純利益の伸び率が大きくなった。
事業別の動向では、主力の環境機器関連事業と住宅機器関連事業が業績拡大を牽引した。


(1) 環境機器関連事業
環境機器関連事業の売上高は前年同期比17.1%増の10,134百万円と全体の53.0%を占めた。
セグメント利益は同51.0%増の882百万円となり、売上高利益率は同1.9ポイント増の8.7%に上昇した。
同セグメント売上高のうち浄化槽・排水処理システムが9,696百万円、構成比95.7%、上水事業が438百万円、同4.3%となった。
浄化槽・排水処理システムのうち国内売上高は、コロナ禍による設備投資の減少があったものの産業用排水処理施設の大型案件の工事進行基準の進捗により15.5%増加した。
利益面では、国内の大型案件が寄与した。
海外売上高は、中国の大型案件の完成とインドでの販売拡大が寄与して同35.3%増の大幅な伸びとなり、同セグメント売上高の5.5%を占めた。
海外を含むメンテナンスは同1.8%増と堅調に推移し、構成比は26.3%であった。
上水事業のエスコ導入件数は3件、買取は2件あった。
当四半期末のエスコ契約件数は100件に達した。


(2) 住宅機器関連事業
住宅機器関連事業の売上高は前年同期比11.1%増の8,200百万円、セグメント利益が同10.2%増の293百万円となった。
国内住宅リフォーム需要は引き続き底堅く推移し、コロナ禍の落込みから回復傾向にある。
同セグメント売上高構成比は、建設関連業者等が70.8%、ホームセンターリテール商材が12.4%、電子商取引が0.1%、住機部門工事が16.7%となった。
建設関連業者売上は同11.2%伸びた。
間伐材などを利用した木造工法による建物建築が増え、環境配慮型商材の販売が好調だった。
新型コロナウイルス感染症に関連した補助金の影響もあり、非接触型トイレ(自動開閉や自動洗浄等)の需要が増えた。
また販売店舗照明・空調機器等に取り換え需要が発生した。
ホームセンターリテール商材は、モデルチェンジによる販売数増加により同15.9%増加した。
住機部門工事は、冷凍・冷蔵、空調工事が寄与して同7.0%の増収となった。


(3) 再生可能エネルギー関連事業
再生可能エネルギー関連事業の売上高は前年同期比1.5%増の452百万円、セグメント利益が同33.6%減の121百万円となった。
主力の太陽光発電に係る売電事業売上高は、同1.9%減の391百万円となった。
売上高構成は、太陽光発電に係る売電事業が86.4%、バイオディーゼル燃料事業が13.1%、小形風力発電事業が0.5%であった。
DCMグループ店舗に設置した130件(前年同期比3件増)は、系統連携がすべて完了した。
事業譲渡した(株)DADの太陽光発電事業に係る利益が剥落したほか、日照条件の悪化や一部システムの稼働が不調であった。


(4) その他事業
その他事業は、売上高が前期比65.8%減の329百万円、セグメント利益が同34.8%減の63百万円であった。
土木事業の売却により、売上・利益とも減少した。


2. 財務状況とキャッシュ・フロー
(1) 財務状況
当四半期末の資産合計は、28,262百万円と前期末比484百万円増加した。
流動資産は、582百万円増加した。
環境機器関連事業において、排水処理施設等の大型工事案件の進捗が進んだことにより営業債権が921百万円増えた。
固定資産は、太陽光発電設備への投資がピークを過ぎ、有形固定資産が82百万円減少した。
当四半期の設備投資額は249百万円(前年同期比162百万円減)となった。
減価償却実施額は、前年同期比10百万円増の318百万円と設備投資額を上回った。
負債の部では、流動負債の借入金及び社債が返済により前期末比2,581百万円減少した。
固定負債は、シンジケートローン(1,000百万円)とグリーンボンド発行(1,000百万円)のため、1,623百万円増加した。
長短合わせた有利子負債は、960百万円減の11,595百万円となった。
また、株主資本が新株予約権の行使により868百万円増えた。


流動比率は、流動資産が増加し流動負債が減少したことから前期末比21.1ポイント増の131.0%へ良化した。
自己資本比率は30.4%と前期末比2.9ポイント上昇した。


(2) キャッシュ・フロー計算書
当四半期末の現金及び現金同等物残高は7,256百万円、前年同期比140百万円減、前期末比778百万円減となった。
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債券の増加により234百万円の収入にとどまった。
投資活動によるキャッシュ・フローが322百万円の出超であったため、フリー・キャッシュフローは88百万円の出超であった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短借入金の返済(2,763百万円)により長期借入、社債の発行及び株式発行による収入があったものの、575百万円の出超となった。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

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