トヨタ、性能に支障ない「傷アリ」部品採用 仕入先の効率・収益改善

Reuters

発行済 2021年12月07日 18:09

[東京 7日 ロイター] - トヨタ自動車は7日、消費者の目に留まりにくい箇所や外から見えない部分を中心に車両性能・安全性に影響のない範囲であれば、仕入先から調達した傷などのある部品を採用していると明らかにした。部品に関する過剰な品質や仕様を見直し、仕入先の負担を減らす。資材の高騰が続く中、サプライチェーン全体で生産効率を高め、仕入れ先の収益改善にもつなげる。

トヨタが部品に求める品質は高く、検査も厳しいことで知られる。仕入先は部品の機能になんら支障や害がなくても、トヨタの厳格な検査を恐れるあまり、虫眼鏡を使って丁寧に検査したり、わずかな傷や汚れでも不良品とみなして廃却したりしている場合が多く、これまで生産効率や収益性を損じていた。