米国発着便と国内便、26日も1300便以上欠航 オミクロン拡大で

Reuters

発行済 2021年12月27日 07:47

更新済 2021年12月27日 12:45

[ワシントン 26日 ロイター] - 米国の航空会社は26日に米国発着便および国内便計1300便以上を欠航にした。新型コロナウイルス感染者急増を受け、一部のパイロットや乗員が隔離義務で搭乗できなくなった影響が出た。空の便が例年混雑するクリスマス休みに運航スケジュールが大きく乱れている。

航空機の運航状況を追跡するウェブサイト「フライトアウェア」によると、26日午後半ば時点までに欠航となった米民間航空会社の国内および国際便は1318便に上った。感染力が強いオミクロン変異株の急拡大を受けてさらに増える可能性がある。

クリスマスイブは700便近く、クリスマス当日は997便が欠航となっており、遅延便も多発している。

現地報道によると、クルーズ船運航大手ロイヤル・カリビアンやカーニバルなどのクルーズ船少なくとも3隻は、乗船者のコロナ感染が判明し、帰港を余儀なくされた。

米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は、国内の感染者が今後数日で増加し、特にワクチン未接種の人が多い地域では医療体制が逼迫する恐れがあると指摘。オミクロン株の感染は大幅に増える可能性が高いとの見方を示した。

米国各地で感染者は急増。ニューヨーク州の保健当局は24日、12月5─11日の週以降、18歳未満の子どものコロナ感染による入院数が4倍に増えたと発表した。

デトロイトの空港で足止めされている乗客によると、空港では顧客が怒りをあらわにし、従業員が対応に追われている。ユナイテッド航空は、影響を受けた顧客の航空便の再予約を進めていると表明した。

デルタ航空の広報担当者はオミクロン株と一部地域の悪天候が、クリスマスが重なった今週末の運航日程にも響いたと説明した。

デルタ航空は26日に全体の6%に当たる167便を欠航。ユナイテッド航空は全体の5%に当たる115便、アメリカン航空は全体の2%に当たる83便を欠航した。