世界経済フォーラム参加者、景気回復に悲観的 気候変動がリスク

Reuters

発行済 2022年01月11日 20:06

[ロンドン 11日 ロイター] - 世界経済フォーラム(WEF)の参加者を対象に実施した調査によると、今後3年間で世界経済の回復が加速するとの回答は全体の1割にとどまった。

調査は企業・政府の幹部や学会の有力者1000人近くを対象に実施。世界経済の見通しを楽観しているとの回答も6人に1人にとどまった。11日公表の年次リスク報告書で明らかになった。

最大のリスクに挙げられたのは気候変動。新型コロナウイルス流行後に特に高まったリスクとしては、社会的一体性の低下、生計の危機、メンタルヘルスの悪化が指摘された。

短期的に最大のリスクは異常気象。中・長期的に最大のリスクは気候変動対策の欠如だった。

報告書をまとめたチューリッヒ保険のピーター・ギーガー最高リスク管理責任者(CRO)は「気候変動対策を怠れば、世界の域内総生産(GDP)が6分の1減少する可能性がある」と指摘。