マイクロソフト、アクティビジョン買収 現金687億ドル 過去最大

Reuters

発行済 2022年01月19日 01:06

更新済 2022年01月19日 06:54

[18日 ロイター] - 米マイクロソフトは18日、ゲームソフト開発アクティビジョン・ブリザードを現金687億ドルで買収すると発表した。マイクロソフトによる買収としては過去最大規模で、世界第3位の売上高を誇るゲーム会社となる見通し。

マイクロソフトはアクティビジョンの「コールオブデューティー」や「オーバーウォッチ」、「キャンディークラッシュ」といった人気タイトルを取得することで、自社ゲーム機「Xbox One」向けサービスを拡充し、競合のソニー「プレーステーション」などに攻勢をかける。

1株当たりの買収価格は95ドルと、アクティビジョンの前営業日終値に45%のプレミアムを上乗せ。

18日の取引で、アクティビジョンの株価は26%高の82.10ドルで引けた。規制当局が買収に歯止めをかける可能性があるため、株価は買収価格を大幅に下回っている。

法律事務所ドイル・バーロー・アンド・マザードのアンドレ・バーロー氏は、マイクロソフトはこれまでグーグルやフェイスブックなどと異なり監視の目をくぐりに抜けてきたが、今回の買収によって売上高で世界第3位のゲーム会社となることにより、当局の監視対象になるだろうと述べた。

一方、関係者によると、マイクロソフトは買収が失敗した場合、30億ドルの違約金を支払う見通しで、これはマイクロソフトが独禁当局からの承認獲得に自信があることを示唆しているという。

マイクロソフトの株価は1.9%安だった。

マイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は声明で、ゲーム事業を最もダイナミックな娯楽カテゴリーとし、「メタバースプラットフォームの開発において重要な役割を果たす」という認識を示した。マイクロソフトは近年、ゲーム事業に多額の投資を行っている。