米国株式市場=S&P・ナスダック20年3月以来最大の週間下落率、ネットフリックス急落

Reuters

発行済 2022年01月22日 07:21

[21日 ロイター] - 米国株式市場は大幅安。前日引け後に発表した四半期決算がさえない内容に終わった動画配信サービス大手ネットフリックスが売られた。S&P総合500種とナスダック総合の週間の下げ率は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まった2020年3月以来最大となった。

S&Pは3週連続で下落。年初に更新した終値での最高値から8.3%値下がりしている。21日終値は20年6月以来初めて200日移動平均線を下抜けた。

今週調整局面に突入したナスダックは昨年11月に付けた終値での最高値から14.3%下落し、昨年6月以来の安値で引けた。

ダウ工業株30種は6営業日続落。20年2月以来最長となる。

週間ではS&Pが5.7%、ダウ工業株30種が4.6%、ナスダックが7.6%それぞれ下落した。

ネットフリックスは21.8%急落。20日発表した第4・四半期の新規契約者数は市場予想を下回った。パンデミック(世界的大流行)関連の規制緩和や競争激化により契約者の新規獲得に苦戦している状況が浮き彫りとなった。

同業の娯楽大手ウォルト・ディズニーは6.9%安、動画配信機器のロク(Roku)も9.1%安となった。

キングスビュー・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ポール・ノルト氏は「ハイテク株の売りが継続した」とし、「ハイテク株からシフトするローテーションの動きとネットフリックスの低調な決算がこの日の材料になった」と述べた。

米連邦準備理事会(FRB)がインフレ対応をより積極的に進めるのではないかとの懸念から米債利回りが急上昇する中、株価は今年、困難なスタートを切っている。投資家は、今後数カ月の米金融政策の行方を示す手掛かりを得ようと、来週開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目する。

コモンウェルス・ファイナンシャル・ネットワークのグローバル投資ストラテジスト、アヌ・ガガー氏は「FOMCや企業決算など、来週は市場の懸念材料となる可能性のある多くの材料が存在する」と述べた。