米インテル、タワーセミコンダクター買収を発表 54億ドル

Reuters

発行済 2022年02月15日 19:18

更新済 2022年02月16日 09:56

[エルサレム 15日 ロイター] - 米半導体大手インテルは、イスラエルの同業タワーセミコンダクターを54億ドルで買収することで正式に合意した。両社が15日発表した。

半導体需要が高まる中、インテルは生産能力と技術を高める狙い。

買収価格は1株当たり53ドルと14日の米ナスダック市場の終値(33.13ドル)を大幅に上回る。

発表によると、両社の取締役会は全会一致で買収を承認した。一部規制当局やタワーセミコンダクターの株主の承認が必要となるが、1年程度で手続きが完了する見込みという。

タワー買収はインテルの非GAAPベースの1株当利益を直ちに押し上げるとみられる。買収は手元資金で賄う方針。

タワーは買収手続き完了後にインテル・ファウンドリー・サービス(IFS)に統合される。

世界的に半導体が不足する中、インテルはパワー買収により、半導体受託生産大手、台湾積体電路製造(TSMC)に対抗する。

ノースランド・キャピタル・マーケット社のアナリスト、ガス・リチャード氏は今回の買収について「非常に意味のあることだと思う。(タワーは)今後数年間、供給不足になる可能性が高い技術のファウンドリーだ」と指摘した。