中国大手銀4行、22年第1四半期の増益率が拡大 不良債権の減少で

Reuters

発行済 2022年04月30日 01:23

[上海 29日 ロイター] - 中国の5大国有銀行のうち4行が29日発表した2022年第1・四半期決算は、純利益の伸び率が少なくとも過去7年間の第1・四半期として最大となった。不良債権が減少したのが要因。

中国の金融機関の多くは、資金繰りに窮した不動産開発業者への融資で苦しんでいる。一方、中国の大手銀行は多様なポートフォリオを持ち、リスクの高い不動産顧客へのエクスポージャーが少なく、難局を乗り切ってきた。

中国工商銀行(ICBC)は純利益が5.7%増え、少なくとも15年以降の第1・四半期として伸び率が最も大きかったと発表した。中国建設銀行(CCB)、中国農業銀行(AgBank)、交通銀行(BoCom)が続き、いずれも第1・四半期の純利益の増加幅として少なくとも14年以降で最大になった。

4行はいずれも不良債権比率の縮小や堅調な推移を報告した。