パナソニック、今期の利益ほぼ横ばい 物流コスト3倍

Reuters

発行済 2022年05月11日 15:42

更新済 2022年05月11日 19:54

[東京 11日 ロイター] - パナソニックホールディングスは11日、2023年3月期の連結業績(国際会計基準)について、営業利益3600億円を見込んでいると発表した。鉄や銅、ニッケルなどの原材料が幅広く値上がりしていることに加え、前期から3倍近く増える見通しの物流費が利益を圧迫し、前年比0.7%増のほぼ横ばいを計画する。

売上高は同6.9%増の7兆9000億円を見込む。自動車生産の回復などを受けて増収となるが、原材料や物流費の高騰が営業利益を1800億円程度押し下げると試算した。コスト増の内訳は原材料が1500億円程度、物流費が300億円程度。原材料費の増加幅は前期と同水準だが、物流費は3倍に膨らむ。

会見した梅田博和最高財務責任者(CFO)は、「特に欧州向けが高騰していて、物が動かない状況」だと説明した。コスト増には値上げや合理化で対応する。

為替が円安に振れているのは追い風となりそうで、今期の想定レートは1ドル=115円、1ユーロ=130円と足元より円高に据えた。円相場が現在の水準で推移すれば「プラスの影響はある」(梅田CFO)という。