米国株式市場=ナスダックとS&P下落、景気懸念でリスク選好低下

Reuters

発行済 2022年05月25日 05:46

更新済 2022年05月25日 07:09

[ニューヨーク 24日 ロイター] - 米国株式市場は、ナスダック総合とS&P総合500種がマイナス圏で終了した。積極的なインフレ対応策で米経済がリセッション(景気後退)に陥るとの懸念で、リスク選好度が低下していることが背景。

ただ、主要3指数は午後の取引で下げ幅を縮小し、ダウ工業株30種はプラス圏を回復した。

USバンク・ウェルス・マネジメントのシニア投資ディレクター、ビル・ノージー氏は「相場変動の背景にある主な要因は米連邦準備理事会(FRB)の方向転換と金利の変化であり、これが資本市場全体の価格に影響している」と指摘。「過去2週間にはマクロ経済の悪化が幾分、企業決算や経済指標に表れつつある」と述べた。

業績予想を下方修正したスナップは43.1%急落し、ソーシャルメディア関連株にも下げが波及。

メタ・プラットフォームズ、アルファベット、ツイッター、ピンタレストは5─24%下落し、S&P総合500種通信サービスセクターは3.7%安となった。

ノージー氏は25日公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨について「金融政策スタンスが前回会合で示されたよりも、さらにタカ派的になるか、それともハト派に傾くかヒントを探る」と述べた。

24日発表された経済指標では、新築住宅販売が減少したほか、企業活動も減速し、景気の勢いが鈍化しつつあることが示された。

S&P500の主要11業種のうち6業種がマイナス圏で取引を終え、通信サービスや一般消費財の下げが目立った。

アパレル大手のアバクロンビー・アンド・フィッチは28.6%急落。四半期決算が予想外に赤字となったほか、通期の売上高・利益率見通しを引き下げた。

在宅勤務関連銘柄のズーム・ビデオ・コミュニケーションズは5.6%高。企業からの堅調な需要を背景に、通期の利益見通しを引き上げた。

ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.28対1の比率で上回った。ナスダックでも2.37対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は117億8000万株。直近20営業日の平均は133億3000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 31928.62 +48.38 +0.15 31717.61 32014.86 31365.59

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前営業日終値 31880.24

ナスダック総合 11264.45 -270.83 -2.35 11326.44 11351.61 11092.48

前営業日終値 11535.28

S&P総合500種 3941.48 -32.27 -0.81 3942.94 3955.68 3875.13

前営業日終値 3973.75

ダウ輸送株20種 13578.59 -179.21 -1.30

ダウ公共株15種 1022.36 +17.34 +1.73

フィラデルフィア半導体 2827.05 -71.38 -2.46

VIX指数 29.45 +0.97 +3.41

S&P一般消費財 1077.39 -28.52 -2.58

S&P素材 523.51 -3.19 -0.61

S&P工業 768.63 -0.94 -0.12

S&P主要消費財 760.56 +12.43 +1.66

S&P金融 562.83 -1.33 -0.24

S&P不動産 271.25 +3.23 +1.20

S&Pエネルギー 638.09 +2.58 +0.41

S&Pヘルスケア 1526.94 +3.88 +0.26

S&P通信サービス 189.99 -7.31 -3.70

S&P情報技術 2303.19 -36.66 -1.57

S&P公益事業 374.61 +7.39 +2.01

NYSE出来高 10.66億株