米国株式市場=続落、積極利上げへの警戒払拭されず

Reuters

発行済 2022年06月02日 05:28

更新済 2022年06月02日 07:09

[1日 ロイター] - 米国株式市場は続落して取引を終えた。この日発表された経済指標を受け、連邦準備理事会(FRB)がインフレ抑制に向けた積極的な利上げサイクルを軌道修正することはないとの見方が強まった。

労働省が発表した4月の雇用動態調査(JOLTS)では、求人件数が減少したものの、レイオフ・解雇件数は過去最低となり、労働市場が引き続き引き締まった状態にあることが改めて示された。

供給管理協会(ISM)が発表した5月の製造業景気指数は56.1と4月の55.4から上昇し、市場予想を上回った。モノの需要が引き続き強く、景気後退(リセッション)が迫っているとの懸念を和らげる内容となった。

この日はFRB当局者の発言にも注目が集まった。サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は1日、FRBが高インフレに対応するため、50ベーシスポイント(bp)刻みの利上げを数回実施し、年末までに金利を2.5%に引き上げるという見通しを示した。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ投資ストラテジスト、マーク・ラスチーニ氏はこの日発表された経済指標について、「FRBが金利政策で積極姿勢を弱めるような材料は見当たらなかった」と述べた。

S&P主要11セクターではエネルギーが唯一上昇。原油価格の上昇を背景に1.8%高となった。

下げが最もきつかったのは金融で1.7%安。ヘルスケアは1.4%安、主要消費財は1.3%安。素材と不動産はともに1%超下落した。

メタ・プラットフォームズは終盤に売りが加速して2.6%下落、S&P総合500種を押し下げた。シェリル・サンドバーグ最高執行責任者(COO)が自身のフェイスブックへの投稿で、退任する意向を明らかにした。

顧客管理ソフト大手セールスフォースは9.9%値上がり。通期の業績見通しを引き上げ、不透明な経済状況から大きな影響は受けていないとの認識を示した。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.64対1の比率で上回った。ナスダックでも1.90対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は114億5000万株。直近20営業日の平均は132億5000万株。

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ダウ工業株30種 32813.23 -176.89 -0.54 33156.31 33272.3 32584.76

4

前営業日終値 32990.12

ナスダック総合 11994.46 -86.93 -0.72 12176.89 12237.9 11901.44

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前営業日終値 12081.39

S&P総合500種 4101.23 -30.92 -0.75 4149.78 4166.54 4073.85

前営業日終値 4132.15

ダウ輸送株20種 14195.09 -106.40 -0.74

ダウ公共株15種 1021.08 -1.97 -0.19

フィラデルフィア半導体 3049.03 -49.66 -1.60

VIX指数 25.69 -0.50 -1.91

S&P一般消費財 1199.49 -10.19 -0.84

S&P素材 533.52 -5.54 -1.03

S&P工業 793.32 -4.95 -0.62

S&P主要消費財 762.06 -10.14 -1.31

S&P金融 578.63 -9.84 -1.67

S&P不動産 273.40 -3.04 -1.10

S&Pエネルギー 669.60 +11.60 +1.76

S&Pヘルスケア 1516.03 -21.89 -1.42

S&P通信サービス 200.16 -1.40 -0.69

S&P情報技術 2444.75 -8.14 -0.33

S&P公益事業 375.11 -0.61 -0.16