午前の日経平均は小反落、米株安を嫌気 押し目買いに下げ渋る

Reuters

発行済 2022年06月02日 12:09

[東京 2日 ロイター] - 2日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比46円31銭安の2万7411円58銭と小幅に反落した。米国株式市場が下落したことが嫌気され、一時は前日比200円を超す下げとなったものの、中盤から押し目買いが入り下げ渋った。

1日の米国株式市場は続落。注目されていた米ISM製造業景況指数が予想を上回る改善を示したことで、連邦準備理事会(FRB)がインフレ抑制に向けた積極的な利上げサイクルを軌道修正することはないとの見方が強まった。米長期金利の上昇を促すと警戒する声が聞かれる。さらに、一時は落ち着いていた原油価格が再び上昇指向を鮮明にしたことも、インフレ圧力を強める要因として気にされていた。

これを受けて日本株は朝方から軟調な展開となった。

市場では「一連の米経済指標の数値や原油価格の動向から、インフレ圧力が警戒されるとみられ、日本株も積極的に上値を買う雰囲気にはならない」(野村証券・ストラテジストの澤田麻希)との指摘もある。ただ、一方でテクニカル面では基調転換が鮮明になったことで、押し目を買う意欲は強いという。

あす発表される5月の米雇用統計を見極めたいとの気分になりそうで「午後の株式市場は模様眺めムードが強くなりそうだ」(国内証券)との見方もあった。