米国株式市場=急反発、テスラなど大型グロース株に買い

Reuters

発行済 2022年06月03日 05:26

更新済 2022年06月03日 07:09

[2日 ロイター] - 米国株式市場は急反発して終了した。 大型グロース株のテスラ、エヌビディア、メタ・プラットフォームズが4%超値上がりし、S&P総合500種とナスダック総合を押し上げた。

アマゾン・ドット・コム、アップルもそれぞれ3.1%、1.7%上昇した。

S&P500の11業種では10業種が上昇。一般消費財が3.03%高と上げを主導。素材も2.68%高と上げが目立った。

ただ、翌日に5月の米雇用統計の発表を控え、取引は不安定だった。

連邦準備理事会(FRB)のブレイナード副議長は2日、今後数回の連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bp)の利上げを実施することは理にかなうとした上で、インフレ動向が改善しなければ9月に利上げをいったん停止する理由はほとんどないとの考えを示した。

これを受け、主要株価3指数は一時下落していた。

USバンク・ウェルス・マネジメントのチーフ株式ストラテジスト、テリー・サンドベン氏は「市場のボラティリティーは例外ではなく、常態化している。株価はインフレの人質になっており、インフレが抑制されるまで、ボラティリティーの高い状況が続くだろう」と語った。

S&P500は現時点で、1月上旬に付けた終値での最高値から約13%下落している。

2日発表された5月のADP全米雇用報告では民間部門雇用者数が12万8000人増と、市場予想(30万人増)を大きく下回った。金利上昇や金融環境の引き締まりを背景に労働需要が減速し始めていることを示す結果となった。

フィラデルフィア半導体指数はこの日3.6%上昇し、約1カ月ぶりの高値を付けた。

マイクロソフトはドル高による影響が出るとして、第4・四半期の利益と売上高見通しを引き下げたが、株価は0.8%上昇した。

一方、HPは5.2%下落。為替要因やロシアからの事業撤退を理由にさえない通期見通しを示したことが嫌気された。

フォード・モーターは2.5%高。ミシガン、オハイオ、ミズーリ州の組立工場に37億ドルを投資する計画を発表した。

米株式市場では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3.5対1の比率で上回った。

米取引所の合算出来高は107億株と比較的低調だった。直近20営業日の平均は133億株。

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終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 33248.28 +435.05 +1.33 32809.01 33248.6 32509.43

1

前営業日終値 32813.23

ナスダック総合 12316.90 +322.44 +2.69 11945.57 12320.1 11901.45

2

前営業日終値 11994.46

S&P総合500種 4176.82 +75.59 +1.84 4095.41 4177.51 4074.37

前営業日終値 4101.23

ダウ輸送株20種 14490.61 +295.52 +2.08

ダウ公共株15種 1026.38 +5.30 +0.52

フィラデルフィア半導体 3157.98 +108.96 +3.57

VIX指数 24.72 -0.97 -3.78

S&P一般消費財 1235.79 +36.30 +3.03

S&P素材 547.83 +14.31 +2.68

S&P工業 808.34 +15.02 +1.89

S&P主要消費財 772.53 +10.47 +1.37

S&P金融 586.81 +8.18 +1.41

S&P不動産 277.41 +4.01 +1.47

S&Pエネルギー 667.60 -2.00 -0.30

S&Pヘルスケア 1527.83 +11.80 +0.78

S&P通信サービス 205.32 +5.16 +2.58

S&P情報技術 2504.39 +59.64 +2.44

S&P公益事業 377.37 +2.26 +0.60