東芝の非公開化、買収額1株最大7000円を検討 総額3兆円=関係者

Reuters

発行済 2022年06月22日 22:41

[東京/香港 22日 ロイター] - 東芝に非公開化を提案しているファンドのうち、少なくとも1社が最大1株7000円で買収を検討していることが分かった。事情に詳しい複数の関係者がロイターに明らかにした。22日の東芝終値を27%上回る価格で、実現すれば買収総額は3兆円になる。

東芝が5月末に締め切った経営再建策の募集には10件の1次提案があり、うち8件が非上場化に関する案で、残りの2件は上場維持を前提とした資本業務提携に関する案だった。

複数の関係者によると、非上場化の提案者は現在、買収金額を東芝株主と議論しており、最も高い検討額は1株7000円。別の関係者1人によると、提示額は幅広く、ばらつきも大きいほか、諸条件が付されているという。

複数の関係者によると、米コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)、香港のベアリング・プライベート・エクイティ・アジア、米ブラックストーン、米ベインキャピタル、カナダのブルックフィールド・アセット・マネジメント、MBKパートナーズ、米アポロ・グローバル・マネジメント、英CVCキャピタル・パートナーズが1次提案を提出した。複数のファンドが連合を組む可能性もあるという。

ロイターは各ファンドにコメントを求めたが、ベインとブルックフィールド、ベアリング、CVC、MBKは回答を控えた。他のファンドは現時点で連絡がついていない。