執筆:Liz Moyer
Investing.com -- 連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は上院で、インフレを抑制する決意があり、使命を成し遂げるための適切な手段を持っていると述べたことを受け、株価は水曜日に横ばいで推移した。
ここ数週間、景気後退への懸念が高まり、株価は低迷していたが、今週、投資家はその懸念を払拭しようとしているようにみえる。
銀行のエコノミストは来年中に景気後退が起こる可能性を指摘しており、パウエル議長も上院銀行委員会で景気後退はあり得る結果の一つであると述べているのだが、一部の投資家はパウエル議長の発言を、FRBがどれだけ積極的になるかということを物語っているものと解釈している。投資家は、FRBはデータに柔軟に対応する必要があるとのパウエル議長の発言に安心感を抱いているようだ。
パウエル議長は木曜日に今度は下院からの質問を受けることになっている。
同議長が登場する直前、木曜日の朝には新規失業保険申請件数が発表される。雇用はFRBが経済の健全性を測る主な指標の一つである。FRBはさらなる利上げに耐えられるほど経済は強いと語る。
明日の市場に影響を与える可能性のある3つの事柄を紹介する。
1. 新規失業保険申請件数
米国東部時間午前8時30分に先週の新規失業保険申請件数が発表される。アナリストは、前週とほぼ同水準の22.7万件になると予想している。
2. 製造業PMI
米国東部時間午前9時45分に、6月の製造業活動に関する経済指標が発表される。アナリストは、景況感を示す製造業PMIは56となり、前月の57からやや低下すると予想している。
3. FedExの決算発表
フェデックス・コーポレーション(NYSE:FDX)の収益は木曜日に発表される。アナリストは、同社の売上高を245億ドル、1株あたり利益を6.87ドルとそれぞれ予想している。