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テリロジー Research Memo(7):企業理念に裏打ちされたビジネスモデルを構築(2)

発行済 2022-06-28 15:27
更新済 2022-06-28 15:46
© Reuters.
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■特色と強み

4. 「事業パートナー」から評価される「市場対応力」
ではなぜ、海外の新興企業がテリロジー (TYO:3356)を日本における事業パートナーとして選択するのか。
その理由が、顧客のニーズや満足度を重視する企業理念に裏打ちされた経営戦略を実践することで創業来磨き上げてきた「市場対応力」の高さである。


同社の「市場対応力」の源泉は、1)輸入技術と独自技術を組み合わせ、顧客満足度が高いソリューションへと発展させる力、2)アライアンスやM&A戦略を駆使することでミッシングパーツを充足させる力にある。
一般的に、ベンチャー企業はせっかく良い技術や良い製品を生み出しても、バリューチェーンのうち、保守や販売の部分で大手企業に見劣りすることが多いわけだが、同社の場合、創業2年後の1991年には東芝ITサービス(株)(旧東芝エンジニアリング(株))と保守委託契約を締結、販売においてはアライアンス等による間接販売網の整備にとどまらず、業務資本提携やM&Aによるタッチポイント獲得を含む直販力強化にも取り組んできたことが特徴的である。


同社は、商材開発(輸入技術と独自技術の組み合わせ)から保守(自社による問題の切り分けと業務委託によるメンテナンス作業)や販売(直販と代理店網の併用)に至るバリューチェーン全体でパートナリング戦略を積極活用することで、有力な顧客に評価され、優れた顧客基盤(単体ベースで大手企業中心に300社以上、ほぼ9割の顧客と直接取引)を効率的に構築することを実現している。
そして、こうして形成された「日本における優れたディストリビューション能力(豊富な顧客情報、24時間365日の保守体制、直販と間接販売を組み合わせた充実した顧客接点)」が、海外の新興企業が日本におけるパートナーとして同社を選ぶ決め手となっているわけである。


2020年3月、同社はネットワーク仮想環境やサイバーセキュリティソリューション等の領域でグローバルリーダーの一角を占め米国NASDAQ市場において株式を公開しているイスラエルRadware (NASDAQ:RDWR)とディストリビューター契約を締結した。
日本ラドウェア(株)が発表したプレスリリースには、『テリロジーは数多くの海外の最先端技術を日本市場に提供し、日本市場を創造した実績があります。
日本市場に実績がない技術、製品においても安定した稼働と運用を実現し、長年にわたり日本のお客様企業から厚い信頼を得ています。
Radwareは、テリロジーが提供する高いソリューション提案力及びサポート力と、Radwareが業界のリーダーと評価される技術力とのシナジー効果が期待され、日本のお客様企業に主力製品である「クラウドWAFサービス」「Botマネージャー」「クラウドワークロードプロテクション」を含む統合的なセキュリティソリューションを提供できると判断し、今回のディストリビューター契約締結を行うことといたしました。
』と記されている。
同社の「目利き力と市場対応力」が海外のテクノロジー企業から高く評価されている証左として受け止めたい。


5. 同社の「強み」が企業業績面でも顕在化しつつある
同社が「目利き力と市場対応力」を武器としながら、パートナリング戦略によるバリューチェーンの強化を実現し、優れた顧客基盤を獲得していることは高く評価できよう。
とはいえ、同社のパートナリング戦略には、一般的に収益性が低くなりがちな商社機能をビジネスモデルに組み入れるという側面もあり、2017年3月期まで同社の営業利益率(代表的な収益性指標であり、企業競争力の優劣を映す)は低迷していた。
しかしながら、2018年3月期以降は改善傾向に転じ、これまで見てきた同社の強みが企業業績面でも顕在化してきたように感じられる。


同社の2018年3月期から2022年3月期までの営業利益率の推移を連結と単独、計算上の子会社合計値のそれぞれで見ると、連結ベースが5.1%→6.6%→6.5%→11.5%→8.5%、単独ベースが4.0%→3.0%→2.8%→10.5%→7.4%、子会社合計値が19.7%→22.3%→26.0%→16.6%→10.1%となっている。


2022年3月期については、収益認識会計基準等の適用とM&Aによる新規連結影響(先行投資局面にある企業の子会社化は営業利益率押下げ要因となる)を受けて前期の水準を下回ったが、傾向としては、1)低迷していた単独営業利益率が一気に向上し同業他社比で見ても遜色ない水準に達している、2)M&Aにより子会社化した企業を含む子会社群の営業利益率は単独を上回るだけでなく絶対水準としても高い、といったことが読み取れる。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 前田吉弘)


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