米、ロシア産金の輸入禁止 防衛産業など100以上の団体・個人に制裁

Reuters

発行済 2022年06月29日 00:31

更新済 2022年06月29日 09:28

[ワシントン 28日 ロイター] - 米政府は28日、ロシアの防衛関連企業を含む100以上の団体・個人に制裁を科し、ロシア産の金の輸入を禁止すると発表した。主要7カ国(G7)首脳会議の合意を踏まえた措置で、ウクライナ侵攻を巡りロシアへの圧力を強化する。

財務省はロシアの防衛企業をはじめとする70団体と29人を制裁対象に指定。イエレン財務長官は声明で、ロシアのウクライナ侵攻は「すでに士気の低下、サプライチェーン(供給網)の寸断、兵たんの失敗」に見舞われているとし、ロシア防衛産業を標的にすることでさらに打撃を与えると表明した。

制裁対象にはロシア国営の航空宇宙・防衛コングロマリットであるロステックやロステックが過半数出資するユナイテッド・エアクラフト(UAC)、ロシアの戦略爆撃機や輸送機を製造するツポレフなどが含まれる。

財務省によると、ロステックは幅広い業種に800以上の傘下企業があり、同社が直接あるいは間接的に50%以上の権益を持つ全ての企業が制裁対象になる。

ロシアがウクライナで使用する戦闘機「スホーイSU30」の多くを製造する航空機メーカー、イルクートも含まれた。

また、ロシア最大のトラックメーカーであるカマズも制裁対象に指定。同社製の車両がウクライナ戦争でミサイルやロシア軍兵士の輸送に使われているとした。