英ユニリーバ、米ベン・アンド・ジェリーズのイスラエル事業を売却

Reuters

発行済 2022年06月30日 13:43

[エルサレム 29日 ロイター] - 英食品・日用品大手ユニリーバは29日、傘下の米アイスクリームブランド、ベン・アンド・ジェリーズのイスラエル事業をライセンス契約関係にあった現地企業に売却したと発表した。金額は明らかにしなかった。

ベン・アンド・ジェリーズは昨年、パレスチナのヨルダン川西岸などイスラエル占領地での販売は自社の価値観にそぐわないとして同占領地での販売停止を発表。ライセンス先企業は34年間の契約関係を違法に断ち切ったとして、ベン・アンド・ジェリーズを訴えた。イスラエル政府は、販売ボイコットは「道義的に間違っている」と非難し、親会社ユニリーバが重大な結果に直面することになると批判していた。ユニリーバは当時はベン・アンド・ジェリーズの自主的な決定を擁護したものの、イスラエルとの関係の重要性も強調し、2022年末までには解決策を出すとしていた。

今回のユニリーバの声明は当該製品がイスラエルとヨルダン川西岸の全域で販売されると表明。イスラエル外務省は「大きな勝利だ」とコメントした。ベン・アンド・ジェリーズの代理人はユニリーバの発表には同意しないとした上で、同社がイスラエルから利益を上げることはもうないと述べた。