エノモト Research Memo(6):強みは複合加工技術、高品質・大量生産技術、3極生産体制、独立系ポジション

Fisco

発行済 2022年07月13日 15:16

更新済 2022年07月13日 15:30

■電子部品の市場環境

2. エノモト (TYO:6928)の強み
同社の強みは一貫生産体制と機動力にあり、一貫生産体制は、金属と樹脂の複合加工(インサート成形)技術と高品質・大量生産体制を支える生産技術力に支えられ、機動力は、中国とフィリピンにおいても日本と同様の品質の製品を一貫製造できる3極生産体制と独立系としてのサービスポジションに裏付けられている。


同社は、金型製作では自社設計・自社開発により狭ピッチ品用プレス金型を2週間で試作できる高精度微細加工技術、金と銀に対応する微細なスポットメッキ技術、熱膨張係数の異なる金属と樹脂の複合加工技術などを有している。
いずれも競争優位性のある技術だが、なかでも複合加工技術は、厳しい寸法精度が要求される、超精密な金属打ち抜き部品と樹脂成形の一体成形部品を製造できる技術で、あらゆるパターンのインサート成形にも対応することができる。
また、金型設計・金型製作~金属プレス~貴金属メッキ~インサートモールドの一貫生産体制を構築しているうえ、プレス時の金型の摩耗を考慮して最適なタイミングでメンテナンスする量産技術もあり、億単位の高品質・大量生産体制を支えている。


機動力の面では、同社は国内4工場のほか、自動車やスマートフォンなどのセットアップメーカーの立地に近いフィリピンと中国に工場を有している。
ともに、日本と同水準の高い品質基準と万全な一貫大量生産体制を構築しており、顧客のコストや納期に対する要求に国内同様適切に対応している。
このため、中国工場では国内に先駆けてクリップボンディングリードフレームを大量生産、フィリピン工場では車載向け部品が成長するなど、海外での販売実績は確かなものがある。


また、部品メーカーは素材系、電機系、独立系に分けることができ、素材系は金属加工領域に特化しているためロットが大きく汎用性の高いオープン品をメインに扱い、電機系は各社親会社の意向に沿った製品を中心に製造している。
これに対し、同社のような独立系は、精密・微細加工など加工難易度の高い製品や、メッキ・樹脂加工など加工度の高い製品に特化しているため、様々な顧客が求める諸々のニーズに対応する柔軟性を持っている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)


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