日本電産の4─6月期、営業利益ほぼ横ばい 原料高を円安などで相殺

Reuters

発行済 2022年07月20日 15:28

更新済 2022年07月20日 19:54

[東京 20日 ロイター] - 日本電産が20日に発表した4─6月期決算(国際会計基準)は、連結営業利益が前年同期比0.2%増の446億円だった。原材料価格の高騰をコスト削減や値上げ、円安の増益効果で相殺した。売上高は同20.8%増の5403億6900万円、純利益は同23.5%増の413億2100万円と、いずれも四半期ベースで過去最高を更新した。23年3月通期の見通しは据え置いた。

部門別では精密小型モーターが堅調だった一方、車載製品は欧州で構造改革費用を計上したほか、受注が急拡大するトラクションモーターの開発費がかさみ3200万円の営業赤字(前年同期48億円の黒字)となった。

車載部品のEVトラクションモーター「E-Axle」について、関潤社長兼最高執行責任者(COO)は、開発中の第2世代において供給まで大幅な期間短縮が実現したと明かした。同モーター事業は2023年度までの単年黒字化見通しが半年早まり、同年上期までに黒字化する予定で「さらに早める努力を継続し、車載事業を盛り上げていく」とした。