上昇基調一段と強まるが、来週は最大の山場

Fisco

発行済 2022年07月22日 12:12

[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;27870.33;+67.33TOPIX;1951.98;+1.39


[後場の投資戦略]

 日経平均は先週から負けなしの7日続伸で、本日は節目の28000円も視野に入るような動きも見られた。
今週は総じて強い動きが続いているが、今日も寄り付き直後から切り返すとほぼ一本調子で上げ幅を広げてきている。
日足チャートでは、20日の窓アケを伴った急伸から3本連続で陽線を引き、上値と下値を同時に切り上げる「赤三兵」を示現。
200日移動平均線上での推移も3日目となり、基調の転換を窺わせるかのようなチャートに見える。


 また、特筆すべきは昨日の海外市場からの動き。
ECB定例理事会では事前の予想を上回る0.5ptの大幅利上げに踏み切り、タカ派サプライズとなった。
足元のグロース(成長)株のリバウンドに水を差すかと思いきや、欧州でも米国でもネガティブな反応は限られ、米国に至ってはナスダックが大幅に3日続伸するなど逆に強い動きを見せた。


 来週は米連邦公開市場委員会(FOMC)やアップル、アマゾン・ドット・コムなどのGAFAMの注目決算などイベントが目白押しだが、これらを直前にしてもなお強い動きを見せているのには目を見張るものがある。
むろん、これまで過度に悲観に傾きすぎていたため、決算発表が本格化する前にポジションを中立に戻しておきたいとする機関投資家による買い戻しに過ぎないといった見方も強い。
実際、東証プライム市場の売買代金の推移をみると、日経平均が700円以上も上昇した20日ですら売買代金は3兆円に届いていない。
その他の上昇している日もほとんどが2兆円台半ばにとどまっており、7日続伸劇、この間の上昇幅などと比して活況とは言い難い。


 しかし、本日は写真・動画共有アプリの米スナップチャットが市場予想を下回る失望的な決算を発表し、ソーシャルメディア関連株が時間外取引で軒並み大幅に下落するという事態が発生していた。
時間外取引のナスダック100先物も軟調だったにもかかわらず、そうした中でも、今日の東京市場が全般しっかりしているというのは、単なる買い戻しだけではないのかと疑いたくもなる。


 来週、GAFAMの決算で同様の失望的な決算が出ると、さすがにムードが一変しかねないが、無難に通過することができた場合には、相場の底打ち感がより強まったという見方が優勢になってきそうだ。


 後場の日経平均は堅調もみ合いか。
売り方の買い戻しはいつ止んでもおかしくないが、今日前場までの動きを見る限り、到底後場に崩れるとは考えにくい。
香港ハンセン指数なども堅調に推移しており、後場は一段高となる可能性もあろう。

(仲村幸浩)
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