Reuters
発行済 2022年08月05日 11:17
更新済 2022年08月05日 13:00
[東京 5日 ロイター] - 丸紅の古谷孝之常務・CFO(最高財務責任者)は5日の決算会見で、ロシアで参画する石油・天然ガス開発事業「サハリン1」の投資価値を80億円減額したことを明らかにした。6月末の投資残高は30億円まで減少した。
古谷CFOは「4月以降もロシアのリスクプレミアムが上昇しているのを踏まえて、公正価値を見直した」と述べた。損益への影響はないことを強調した。同社は昨年度中にロシア・ウクライナ関連事業で130億円程度の減損処理を実施している。
サハリン1の現在の生産状況などについて、古谷CFOは「サハリン1に出資しているSODECO(サハリン石油ガス開発)の一株主でしかない」として回答は控えた。丸紅はSODECOに約12%出資している。
サハリン1については、同事業に出資するロシアの国営エネルギー企業・ロスネフチが4日、既に撤退を表明しているエクソンモービルが一方的に生産を止めたと批判。5月半ば以降はサハリン1で生産がほとんど行われていないと指摘していた。
日本企業が持つロシアのエネルギー開発事業の権益を巡っては、三井物産と三菱商事が2日、極東ロシアの石油・天然開発事業「サハリン2」の資産価値をそれぞれ1366億円と811億円減額したと発表した。
<資源高で第1四半期利益は過去最高>
同日発表した2022年4─6月期の連結純利益(国際会計基準)は前年同期比79.8%増の2016億円だった。四半期利益で過去最高となった。資源高により、豪州原料炭事業などが増益に貢献したほか、鉄鋼事業も好調だった。肥料を中心とした農業資材の需要拡大を背景に米国で資材を販売する連結子会社ヘレナ社の業績も伸びた。
ただし、第2・四半期以降の事業環境の不透明感が「極めて強い」として、23年3月通期の連結純利益4000億円(前期比5.7%減)とする期初計画を据え置いた。IBESがまとめたアナリスト10人による連結純利益の予想平均値は4280億円だった。
古谷CFOは、中国をはじめとした世界経済の先行きに対する懸念が強まっていると指摘。金融引き締めによる資金の流出も伴い、高値圏で推移していた一部金属系の資源価格が調整しているほか、需要減退とインフレで一部製造業系で収益が圧迫されるのに加えてトレーディングのマージンが縮小する可能性なども懸念として挙げた。
(浦中美穂 編集:内田慎一)
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