マツダ、4─6月期は195億円の営業赤字 円安で最終黒字を確保

Reuters

発行済 2022年08月09日 15:38

更新済 2022年08月09日 18:00

[東京 9日 ロイター] - マツダが9日発表した2022年4─6月期の連結決算は、営業利益が195億円の赤字(前年同期は261億円の黒字)だった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う中国・上海でのロックダウン(都市封鎖)の影響で部品が不足し、出荷が減少した。為替の評価益などで最終黒字は確保した。外部環境の先行きが不透明なため、23年3月期通期の業績予想は据え置いた。

4─6月期の営業利益に対し、出荷台数減少などで680億円、原材料高などで300億円それぞれ押し下げた。値上げや販売費用抑制などで220億円、為替の影響で179億円押し上げたが、補えなかった。売上高は前年同期比23.2%減の6172億円、最終利益は31.8%増の149億円だった。

毛籠勝弘専務執行役員は会見で、4─6月期は「想定通りだが、スロースタート」と指摘。上半期(4─9月期)での営業利益の通期予想に対する進捗率は40%以上を目指すと述べた。「下期はだんだん円高方向(に振れる)とみており、地政学リスクもある。楽観できない」と語った。

毛籠専務はまた、半導体の調達について「不安定な状況が2023年度中(24年3月期)は続く」との見方を示した。汎用品への設計変更や調達先の多様化、調達契約の長期化などの対策を講じているという。