[29日 ロイター] - 30日からの週の米株式市場は金曜日の米雇用統計ちで、材料難から動意薄の展開が予想される。ただ、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ時期に関する予想に影響を与えるニュースが出れば材料視されそうだ。 3日金曜日は、グッドフライデーで米株式市場は休場のため、雇用統計を受けた最初の取引はその翌週となる。 それまでは、引き続き第1・四半期の米企業収益予想の下方修正や不透明なドルの方向性をにらんだ取引が続きそうだ。 ジャニー・モンゴメリースコット(フィラデルフィア)のチーフ投資ストラテジスト、マーク・ラスチニ氏は「今は材料に欠ける状況だ。決算シーズンもまだだし、株式市場を動かすような目立った要因は何もない。一休みといったところだ」と述べている。 第1・四半期の決算発表シーズンは4月8日のアルコア AA.N を皮切りに始まるが、大幅なドル高が、海外の事業比率が高い米国企業の業績に悪影響を及ぼしたかどうかが懸念されている。 S&P500指数 .SPX は現在、2014年末とほぼ変わらない水準にある。 シャファーズ・インベストメント・リサーチ(シンシナティ)のシニア株式アナリスト、ジョー・ベル氏は「マーケットは次の確固たる材料が何かを探っているところだ」と指摘した。 最近のロイター調査では、米金融機関の多くがFRBの利上げは9月以降とみているが、雇用統計の結果次第でこうした見方に変化が生じる可能性もある。 投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリ ティ・インデックス(VIX指数) .VIX は過去2年間の平的的水準を上回っているが、昨年10月の高値からは大きく下げている。チャールズ・シュワブのデリバティブ取引責任者、ランディー・フレデリック氏によれば、このことは機関投資家が、現在の相場の下げ基調を過度に懸念していないことを示している。