英、オミクロン対応2価ワクチン承認 世界初 モデルナ製

Reuters

発行済 2022年08月15日 23:00

更新済 2022年08月16日 08:45

[ロンドン 15日 ロイター] - 英政府は15日、新型コロナウイルスの従来株とオミクロン変異株に対応する「2価」ワクチンを承認した。同ワクチンの承認は世界初。英医薬品・医療製品規制庁(MHRA)によると、米モデルナ製で、成人向けブースター(追加)接種で使用される。

英国は9月から追加接種キャンペーンを実施する見通し。英政府の諮問機関であるワクチン・予防接種合同委員会(JCVI)は50歳以上や医療従事者、高リスクの人を対象にするよう提言している。

英国保健安全保障庁(UKHSA)の試算によると、これまでに少なくとも2回のワクチン接種を済ませている約2600万人が対象となる見通し。

MHRAは今回の承認について、追加接種によって従来株とオミクロン株「BA.1」の両方に対して「強い免疫反応」が見られたことを示す臨床試験のデータを基に判断したと説明。

また、現在主流となっているオミクロン株の派生型「BA.4」と「BA.5」に対しても「良好な免疫反応」が見られることが予備的な分析で示されているとした。

モデルナは、オーストラリアやカナダ、欧州連合(EU)でも数週間中に承認を獲得する見通しとした。

EUの欧州医薬品庁(EMA)当局者はこれまでに、変異株対応ワクチンが9月までに承認されるという認識を示し、この秋の追加接種ではBA.1を標的としたワクチンを使用する用意があると示唆している。