イラク・クルディスタン石油生産、投資なしなら半減も=政府文書

Reuters

発行済 2022年08月30日 16:58

[エルビル 30日 ロイター] - イラク北部クルディスタン地域での石油生産は、新たな探査や大規模な投資がなければ2027年までにほぼ半減する可能性があることが政府文書で分かった。この地域を統治するクルド人主体の自治政府「クルディスタン地域政府(KRG)」にとって石油収入の急減は経済的苦境をさらに深刻化させると外交筋やエネルギー専門家は指摘する。

文書によると、クルディスタン地域の石油生産量は、投資が完全に最適化されたシナリオでは5年後に日量58万バレルまで増加し、53万バレルが輸出可能になる。

しかし新たな投資がなければ、古い油田が枯渇し、輸出可能な量は日量24万バレルにとどまる可能性がある。

同地域の石油・ガス委員会のメンバーは「これは非常に危険だ。しかしイラク政府との問題を解決すれば、クルディスタンは新しい鉱区を開発し、生産量を増やすことができる」と述べた。