戸田工業 Research Memo(2):2023年に創業200周年を迎える老舗の化学素材メーカー(1)

Fisco

発行済 2022年09月12日 15:22

■会社概要

1. 会社概要
戸田工業 (TYO:4100)は、1823年(文政6年)、戸田生三によって、建築の木材塗料、紺染めの下地、漆器、番傘の着色や、陶磁器(赤絵の釉薬)などに用いられる弁柄(酸素と鉄が結びついた酸化鉄)の製造を生業とする精勤舎として岡山県後月郡西江原村(現在の井原市)で創業、2023年に創業200周年を迎える老舗の化学メーカーである。
同社は、酸化鉄で培った微粒子合成技術を深化させ、光学レンズ研磨剤用高純度酸化鉄、一世を風靡したオーディオテープなどで使われる磁性酸化鉄、複写機・プリンター向けのトナー用材料、さらにはスマートフォンに多用されるMLCC向け誘電体材料、EV等で利用拡大が続くリチウムイオン電池用材料など、時代に適合した先端的な材料の提供を行い事業拡大してきた。
現在、機能性顔料事業(各種着色材料、環境関連材料)と電子素材事業(磁石材料、誘電体材料、軟磁性材料、リチウムイオン電池用材料等)の2事業で事業展開している。


同社グループは、同社、連結子会社17社、関連会社6社、及びその他の関係会社1社で構成され、2022年3月期末の連結従業員は1,303名、同社単独の従業員は374名となっている。


機能性顔料事業では、同社が製造・販売を中心に行い、着色用の有機顔料は東京色材工業(株)が製造・販売している。
また海外では戸田聯合実業(浙江)有限公司及び浙江華源顔料股フン有限公司が無機顔料の製造・販売を行い、同社にも原料供給している。


電子素材事業では、ボンド磁石関連の素材として同社がフェライト磁性コンパウンドやフェライト材料等の製造・販売を行い、海外は戸田塑磁材料(浙江)有限公司及び戸田工業アジア(タイランド)Co., Ltd.がフェライト磁性コンパウンド等の製造・販売を、浙江東磁戸田磁業有限公司ではフェライト材料の製造・販売を行い、戸田麦格昆磁磁性材料(天津)有限公司は希土類磁性コンパウンド等の製造・販売を行っている。
江門協立磁業高科技有限公司では射出成形ボンド磁石等の製造・販売を行っている。
電子機器の部品としては、戸田イスCORPORATIONがソフトフェライトコア等の製造・販売を行っている。
さらにMLCC用の素材としては、同社が誘電体材料の製造・販売を行っている。
リチウムイオン電池関連では美戸先進材料股フン有限公司が、リチウムイオン電池用正極材料等の原料を製造・販売している。
戸田アドバンストマテリアルズInc.及び(株)セントラル・バッテリー・マテリアルズはリチウムイオン電池用正極材料の前駆体の製造・販売し、BASF戸田バッテリーマテリアルズでは、リチウムイオン電池用正極材料の製造・販売を行っている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)


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