フォーシーズ Research Memo(5):2022年9月期業績は2ケタ増収・各利益は黒字転換の見込み

Fisco

発行済 2022年09月20日 15:15

更新済 2022年09月20日 15:30

■今後の見通し

1. 2022年9月期の業績見通し
フォーシーズHD (TYO:3726)の2022年9月期連結業績予想については、売上高2,888百万円(前期比17.0%増)、営業利益9百万円(前期は148百万円の損失)、経常利益9百万円(同150百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益19百万円(同178百万円の損失)と、2ケタ増収を見込み、各利益は黒字転換を見込んでいる。


2. 重点施策
セグメント別の重点施策は以下のとおりである。


(1) コミュニケーション・セールス事業
メディア媒体を含めたあらゆる販売チャネルを駆使し、顧客数・売上高・営業利益の拡大を目指す。
通販事業では、パーソナルトレーナーによるカウンセリングを中心に、顧客との信頼関係の構築を継続する。
EC事業では、効率的な広告宣伝に注力することで、黒字化の実現を目指すとともに、ブランド力の向上やSNSでの認知向上を図っていく。
具体的には、新規LPや購入フォームチャットボットを導入することでクロスセル展開やリピート率向上を狙う。
なお、ブランド力向上については、雑誌やインフォマーシャル掲載も展開していく。
卸事業では、海外での販路拡大を強化している。
直近では2022年6月に、ドリームフィリアと中国での販路拡大に向けた業務提携を締結した。
同社に直接商品を販売することで、カントリーリスク回避を図りながら中国国内販売を加速させる。
9月1日から販売開始予定のため2022年9月期の業績への寄与は軽微であるものの、2024年9月期までの売上は320百万円を計画している。


(2) 化粧品卸事業
顧客からの根強い支持がある「ナチュラルアクアジェル」と新商品「薬用ホワイトクリアジェル」のプロモーション展開及び店頭展開強化により、ピーリング商品の復権と新たな柱となる商品の育成を推進する。
卸事業では、ドラッグストア等へ棚割の営業活動を強化しており、SNS動画の2次利用やポップを活用することで購入単価向上を図っている。
EC事業では、ユーチューバーやインスタグラマーによる商品紹介など、SNSを活用してブランド力・認知向上させ、ECサイトや店舗売上への販路拡大を目指す。
なお、「ナチュラルアクアジェル」を巡る東洋ライフサービス(株)との仮処分命令申立てについては、中国・香港・アメリカにおいて、2022年7月1日から2023年7月31日までの期間は同商品の製造及び販売を行わないことで和解が成立している。
今後は対象国以外のアジア圏で販路・売上拡大を進めるとともに、「ホワイトクリアジェル」「エクストラオイルクレンジング」「スペシャルパウダーソープ」の認知拡大施策を実行し、販路・売上拡大を目指す。


トピックスとしては、オーガニックヘアケアブランド「Larét(ラーレ)」から新商品を発売した。
「Larét」はサロン品質で多機能なオーガニックヘアケアブランドで、有名女優やモデルを手掛けるヘアメイクアップアーティストの高橋有紀氏が監修している。
これまで3商品を販売し好評を得ていたが、オーガニックオイルと人気商品のバームから限定の香りを新発売した。
足元の販売は好調に推移しているようだ。


(3) 衛生コンサルティング事業
検査事業、コンサルティング事業の足元を固めるための営業活動、トライアル事業を計画的に行っているため減収・損失幅拡大となっているものの、2023年9月期以降は収益性を構築した事業展開の拡大を見込んでいる。
バクテスター販売事業・検査事業では、微生物迅速検査システム「あんしんHACCP」アプリの利用者拡大により、継続利用から検査事業につなげ、検査事業希望者にバクテスター・試薬を販売する計画を実行していく。
空間除菌デバイス販売事業では、「空間除菌デバイスDevirusAC(デヴィルスエーシー)」については、クロラス酸水製剤(亜塩素酸水製剤)の出荷数が順調に増えている。
直近では、製造工場を原料メーカーの三慶(株)本社近くに移転したことで、輸送コストの削減等による効率化に成功した。
HACCP認証コンサルティング業務では、国際標準であるHACCPに沿った衛生管理及び(一財)食品安全マネジメント協会が規格・展開する食品の安全管理の取り組みを認証する「JFS規格」認証コンサルティング※業務を開始した。
2022年5月から全国展開しており、外部の営業代行業者などとの協業によって営業活動及びコンサルタント業務を強化していく。


※JFS規格認証コンサルタント:食品安全マネジメント協会(JFSM)が規格・展開する、食品の安全管理の取り組みを認証する「JFS規格」の取得を支援するコンサルティング業務。



(4) アロマ事業
赤字体質からの脱却を図るため、MD(ブランド、店舗、顧客)コンセプトの見直し及び社員への教育体系を再構築する。
店舗運営事業では、収益性が低い店舗及びデベロッパーの全面改装等により、11店舗(2022年9月期第3四半期末時点)を退店した。
不採算店舗のスクラップは事業譲受当初からの計画事項であり、2022年9月期に閉店店舗の選定は完了する予定。
コンセプトの見直しとブランディングの強化を図り、新店舗の出店も計画している(2022年3月には新コンセプトショップを1店舗出店)。
今後は立地や出店条件等を総合的に判断し、利益の見込めるエリアへの出店も進めていくことで、業績の拡大と黒字化の早期実現を目指す。
顧客管理のDX化も進めており、全店舗への顧客管理アプリ導入も完了した。
会員分析を行ったうえで会員属性に合わせたクーポンを配布し、リピート率・売上単価アップを強化していく。
EC事業では自社サイト・モールでの売上を強化し、実店舗とオンラインの融合(OtoOマーケティングの展開)に注力する。
ブランド再構築施策としては、「エッセンシャルオイル」のパッケージをリニューアルした(2022年7月より順次切り替え)。
新商品の開発や既存商品のリニューアルを継続的に実施することで、商品価値・ブランド力の向上を目指す。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 欠田耀介)


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