訪韓の米副大統領、非武装地帯で北朝鮮を非難 尹大統領とも会談

Reuters

発行済 2022年09月29日 14:48

更新済 2022年09月29日 19:10

[ソウル/板門店(韓国) 29日 ロイター] - ハリス米副大統領は29日、南北の軍事境界線がある非武装地帯(DMZ)を視察した。北朝鮮について「残忍な独裁政権」で違法な武器開発計画が行われていると異例の強い批判を展開した。

韓国と北朝鮮は「著しく異なった道」を歩んできたと指摘。「北には残忍な独裁政権があり、人権侵害が横行し、平和と安定を脅かす非合法な兵器開発が行われている」と述べた。

北朝鮮が脅威でなくなり、朝鮮半島が安定し平和になることを米国と世界は求めていると語った。

バイデン政権でDMZを訪れるのはハリス氏が初めて。同氏の側近は、韓国に対する米国の揺るぎない安全保障上のコミットメントを示す狙いがあると説明した。

ハリス氏は韓国の首都ソウルで尹錫悦大統領と会談した。会談の冒頭で、米韓の同盟は朝鮮半島およびインド太平洋地域の安全保障と繁栄の「要」だと強調し、関係強化に期待感を示した。「同盟を強化し、連携を強めるためにここに来た」と述べた。

尹大統領も同盟を強化する意向を示し、この目的を達成するために5月のバイデン米大統領による訪韓に続き、ハリス氏の訪問が転換点になるとの見方を示した。

韓国大統領府によると、北朝鮮が核実験のような深刻な挑発行為を強行した場合、「共同で準備した対抗措置」を直ちに実行することで両氏が合意した。詳細は明らかにされていない。

ホワイトハウスによると、ハリス、尹の両氏は北朝鮮の「核に関する挑発的な発言」を非難し、朝鮮半島の完全非核化を目指す意向を再確認した。