極東貿易 Research Memo(6):事業ポートフォリオ戦略の最適化と大型新規事業の開発を目指す

Fisco

発行済 2022年09月30日 16:56

■中期経営計画と成長戦略

極東貿易 (TYO:8093)は2021年3月期の業績を受けて、2020年3月期を初年度とする前中期経営計画「KBKブレイクスルー2023」の見直しを余儀なくされることとなった。
グローバルな事業環境の変化はコロナ禍の影響のみならず、カーボンニュートラルに向けた各界のパラダイムシフト、DXを活用した未来化対応並びに環境破壊への対応が産業界の大きな改革意識をもたらしたことなどを踏まえ、同社では前中期経営計画を改訂し、2年間延長した。
そしてより現実に即した同社の中長期的な発展に資する取り組み計画として、2022年3月期が初年度となる新たな中期経営計画「KBKプラスワン2025」を策定した。
新中期経営計画では、引き続き事業ポートフォリオの最適化を実行し、注力すべき事業領域を選別して収益力の強化を目指す。
また、サステナブルな社会を実現するための新分野における事業展開と投資を実行することで、新たな収益の源泉を創出するとしている。


1. 新中期経営計画「KBKプラスワン2025」の概要
・環境・社会・ガバナンス体制(ESG)
サステナブルな社会を実現していくために、同社が培ってきた技術や顧客資産を生かした多様なESGビジネスを展開し、企業価値を高める。

・事業戦略(事業ポートフォリオ戦略)
新規事業創出のために3つの事業部門を横断したプロジェクトチームを設置した。
また、5年間で総額50億円の投資枠(M&A)を設定した。
5年~10年展望で種まきと新しい事業の柱を同時並行で複数育成する。

・ 財務・資本戦略
ROE8%以上の水準を目指し資本効率性の向上を図る。
自己資本を3年間積み増さず、資本効率性も考慮に入れながら、積極的な株主還元(前半の3年間は配当性向100%)にも取り組んでいく。

・ 株主価値/企業価値の向上
資本コストを上回るリターンの確保とともに、東証プライム市場(流通株式時価総額100億円以上)の上場条件を満たす。
資本効率性の経営目標(2026年3月期ROE8%以上)はストレッチした目標ではないが、現在のROEは3.5%(2022年3月期)と厳しい状況である。
現在は屈伸した状態にあるが、この後に小さなジャンプ(“Change & Growth”)をするつもりでROE8%の達成を目指すとしている。


2026年3月期の主な経営目標は以下のとおりとなる。

・連結経常利益…25億円
・ROE…8%以上
・配当性向…変革期である前半3年間(2022年3月期~2024年3月期)は100%を維持
・自社株買い…状況に応じて機動的に実施

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水啓司)

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