午前の日経平均は反発、半導体関連が堅調 実需買いの観測も

Reuters

発行済 2022年10月03日 11:57

[東京 3日 ロイター] - 3日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比174円37銭高の2万6111円54銭と反発した。前週末の米株安を受けて売り優勢で始まったものの、売り一巡後は半導体関連株が堅調となり、全般的に買い戻しが活発化し2万6000円を回復した。今日から名実ともに下半期入りで実需買いの流入も観測されている。

9月30日の米国株式市場は主要3指数下落。日本株も買い材料が見当たらないものの、テクニカル面では売られ過ぎのサインが点灯するなか反動高となった。

市場では「6月安値2万5520円23銭を維持できるかがきょうのポイント」(野村証券・投資情報部ストラテジストの神谷和男氏)との声があったが、「チャート上の重要なポイントを割らずに粘ったことが相場の流れを変えた」(雨宮総研・代表の雨宮京子氏)という。

物色面では、前週末に大幅増益の今期見通しを発表した三益半導体工業が注目されるとともに、次第に指数寄与度が大きい半導体関連株が全体的に物色され、これが市場全体のムードを好転させた。

きょうから名実ともに下半期相場入りで、月末に懸念されていた需給面での悪材料に対する不安感が後退したことも大きい。SBI証券・投資調査部長の鈴木英之氏は「これまで下半期末で動きにくかった機関投資家が買いやすくなる。ちょうど株価水準も割安になったので実需買いを呼び込んだのではないか」と指摘している。