アクシージア Research Memo(1):第1四半期は「Douyin」での売上が好調で売上高・利益ともに過去最高

Fisco

発行済 2023年01月16日 15:21

■要約

アクシージア (TYO:4936)は、Made In Japanの高・中価格帯の化粧品・サプリメントの企画・製造を行い、主に中国市場でのEコマース(以下、EC)で販売する成長性の高い化粧品会社である。
主力ブランドは「AXXZIA(アクシージア)」と「AGtheory(エイジーセオリー)」であり、それぞれ目元ケア製品「エッセンスシート」と美容サプリメント「AGドリンク」のヒーロープロダクツ(ヒット商品)化に成功している。


1. 2023年7月期第1四半期の業績概要
2023年7月期第1四半期の売上高は2,619百万円(前年同期比46.4%増)、営業利益は391百万円(同21.8%増)と大幅な増収増益となり、売上高・利益ともに過去最高を達成し、計画値を大きく上回った。
売上高については、中国化粧品市場においてゼロコロナ政策や行動制限の影響はあったものの、予算に基づいた先行的な広告投下によりブランド認知が向上し、高い成長を達成した。
特に動画プラットフォーム「TikTok」の中国本土版「Douyin(抖音)」(以下、Douyin)での売上が順調に成長した。
国内売上は、(株)ユイット・ラボラトリーズの子会社化により増収となった。
ブランド別では、「AGtheory」ブランドが伸長したほか、「ザ ホワイト ドリンク」の好調が寄与し、育成分野が大きく伸長した。
売上総利益は増収効果に加え利益率の高いBtoCの構成比が上昇し、前年同期比55.7%増となった。
販管費は、ブランド知名度向上及び販売基盤拡大のための広告宣伝費に積極的に投資したほか、支払手数料の増加により同67.0%増となったものの、売上総利益の増加が上回り、営業利益は2ケタ増益となった。


2. 2023年7月期の業績見通し
2023年7月期の連結業績については期初予想を据え置き、売上高10,351百万円(前期比26.0%増)、営業利益1,818百万円(同11.3%増)と、高成長を持続することで売上高100億円超を達成する計画である。
好調な中国ECの事業拡大を軸に売上成長を図りながら、中長期成長に向けた投資(工場・研究開発)を先行して実施することで、事業の安定的な成長を目指す。
販管費は増加するものの、増収効果により増益を計画している。
なお、営業利益率が同2.3ポイント低下する予想だが、ユイット・ラボラトリーズの業績の影響が大きい。
中国のゼロコロナ政策などによる経済成長の鈍化や各種規制強化など、マクロの視点では弱含みの観測もある。
一方で、ミクロの視点では、同社が対象とする化粧品EC市場は、プラットフォームの多様化に伴い成長が著しい。
また、各種規制に関しても、同社は化粧品登録(NMPA※)をはじめとして徹底した対応を行っており、相対的に強みとなっている。
通期予想に対する進捗率は、売上高で25.3%(前年同期は21.8%)、営業利益で21.6%(同19.7%)、経常利益で26.5%(同19.1%)といずれも前年同期を上回る。
これらのことから、2023年7月期の売上高・営業利益は予想を達成する可能性が十分あると弊社では見ている。


※National Medical Products Administrationの略で、中国国家食品薬品監督管理局。
米国FDAによるPMA認証に相当。



3. トピックス
同社は、市場規模が大きくニッチニーズでの差別化が狙える美白市場でのブランド育成・ヒーロープロダクツ化を推進している。
2022年2月にリニューアル・上市した「ザ ホワイト ドリンク」は第3の主力ブランド候補として順調に成長しており、2023年7月期第1四半期の売上高は前年同期比283.1%増、美白訴求分野全体の売上高は同217.7%増と、同分野の急成長に寄与している。
また、2022年11月には、化粧品・医薬部外品の研究開発施設「アクシージア R&Dセンター」を設立した。
市場のニーズを分析する機能やプロトタイピング(試作等)機能が強化され、製品開発のスピード化や差別化が期待される。
このほか、同年11月にプライム市場への市場区分変更申請を行っており、これが実現した際には配当の導入があると弊社では予想している。


■Key Points
・海外売上とEC販売が中心であり、日本の化粧品企業の中で独自のポジションを確立
・2023年7月期第1四半期は売上高・利益ともに過去最高を達成、特に「Douyin」の売上が好調
・新分野では美白訴求分野で成果。
「アクシージア R&Dセンター」を新設し、製品開発力を強化
・2022年11月にプライム市場への区分変更を申請。
昇格時には配当の導入が期待できる

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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