米国株式市場=ナスダックとS&P続伸、FOMCやメタ株急伸が支援

Reuters

発行済 2023年02月03日 06:24

更新済 2023年02月03日 07:18

[2日 ロイター] - 米国株式市場はナスダック総合とS&P総合500種が続伸して取引を終えた。米連邦公開市場委員会(FOMC)後のパウエル連邦準備理事会(FRB)議長の発言が予想よりもハト派的だったことや、大幅なコスト削減が好感されたメタ・プラットフォームズの株価急伸に支援された。

両指数は約5カ月ぶりの高値を付けた。ダウ工業株30種は一部の大型ヘルスケア株の下げが重しとなり下落した。

投資家は1日のFOMC結果とパウエル議長発言を引き続き消化しているところだ。パウエル議長はFOMC後の記者会見で、インフレとの戦いでの進展を認めた。

チェリー・レーン・インベストメンツのパートナー、リック・メックラー氏は「昨日のFRBの発言に対する反応が、投資家のリスクオンムードを促したと思う。投資家にとって一番重要なことはFRBの発言が予想外だったことだろう」と語った。

2022年に大幅下落した米株市場はFRBの利上げペース減速への期待から、主にテクノロジー株の反発に支援されて23年に好調なスタートを切った。

こうした傾向がこの日も続き、S&P主要11セクターでは通信サービスが6.7%高と約3年ぶりの大幅な上昇率を記録した。メタが23.3%急伸し同セクターを押し上げた。メタは1日の決算発表で、23年にコストを一段と抑制する方針を示し、新たに400億ドルの自社株買いも発表した。

引け後の決算発表を控える中、アップル、アマゾン・ドット・コム、グーグル親会社アルファベットも大きく値上がりした。アップルは3.7%高、アマゾンとアルファベットは7%超高となったが、決算発表を受けた時間外取引では3社とも下落している。

S&P500のチャート上には短期的な強気シグナルとされる、50日移動平均線が200日線を上回る「ゴールデンクロス」が出現した。

昨年に好調なパフォーマンスを示していたエネルギーセクターはこの日2.5%下落。ヘルスケアは0.7%安だった。

医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループは5.3%下落。メディケア(高齢者向け公的医療保険制度)の民間運営保険プラン「メディケア・アドバンテージ」について、米政府が提案した払い戻し比率がアナリスト予想を下回った。

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医薬品大手メルクも23年の利益見通しが市場予想を下回り、3.3%下落。同業イーライリリーは注目されていた糖尿病治療薬の売上高が予想を下回り、3.5%下落した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.29対1の比率で上回った。ナスダックでも2.55対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は約150億株。直近20営業日の平均は117億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 34053.94 -39.02 -0.11 34129.30 34145.14 33814.78

前営業日終値 34092.96

ナスダック総合 12200.82 +384.50 +3.25 12065.15 12269.56 12024.14

前営業日終値 11816.32

S&P総合500種 4179.76 +60.55 +1.47 4158.68 4195.44 4141.88

前営業日終値 4119.21

ダウ輸送株20種 15640.70 +442.79 +2.91

ダウ公共株15種 976.42 +2.54 +0.26

フィラデルフィア半導体 3141.84 +68.37 +2.22

VIX指数 18.73 +0.86 +4.81

S&P一般消費財 1214.42 +36.32 +3.08

S&P素材 535.36 -1.52 -0.28

S&P工業 874.82 +6.72 +0.77

S&P主要消費財 770.11 -6.66 -0.86

S&P金融 609.12 +1.11 +0.18

S&P不動産 262.86 +5.74 +2.23

S&Pエネルギー 660.47 -17.06 -2.52

S&Pヘルスケア 1550.33 -10.61 -0.68

S&P通信サービス 196.92 +12.43 +6.74

S&P情報技術 2495.25 +67.58 +2.78

S&P公益事業 352.35 +0.54 +0.15