任天堂、業績予想を下方修正 スイッチ販売見通しも

Reuters

発行済 2023年02月07日 16:05

更新済 2023年02月07日 18:27

[東京 7日 ロイター] - 任天堂は7日、2023年3月期通期の連結業績予想を下方修正し、営業利益を従来の5000億円から前年比19%減の4800億円に引き下げた。ゲーム機やソフトの販売減を織り込んだ。

IBESがまとめたアナリスト21人のコンセンサス予想5817億円を大幅に下回った。

家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の販売計画は1900万台から1800万台に、ソフトの販売計画は2億1000万本から2億0500万本に下方修正した。通期の前提為替レートは1ドル=135円から125円に見直した。

期末配当予想も1株当たり109円から96円に引き下げた。

会見した古川俊太郎社長は22年の年末商戦について「過去2年間のような大きな販売には至らず、期待に届かなかった」と明らかにした。インフレによる消費行動の変化、リオープン(経済活動の再開)による娯楽の選択肢の多様化などの外部環境の変化が要因だとした。

スイッチの累計販売台数は1億2255万台と旧世代機の「ニンテンドーDS」に次ぐ歴代2位となるほか、今年の3月で発売開始から7年目に突入する。古川社長はスイッチについて、ゲーム専用機ビジネスの歴史上「未知の領域に入ってきた」と述べるとともに「この段階から前年を超えるように伸ばしていくのは難しい」との認識も示した。

期待が高まる次世代ゲーム機へのコメントは控えた。引き続きソフトのラインアップを充実させてスイッチの新規購入や複数台購入の需要に応えていくと述べ、「ビジネス全体で見ればまだまだこれからも活性化できる」と語った。値上げはソフト、ハードいずれにおいても考えていないとした。