鴻海、第4四半期は前年比10%減益 中国外で投資拡大へ

Reuters

発行済 2023年03月15日 16:42

更新済 2023年03月16日 10:01

[台北 15日 ロイター] - 電子機器の受託生産世界最大手である台湾の鴻海精密工業は15日、中国以外で投資を拡大する方針を示した。中国の厳格な新型コロナウイルス規制による生産への影響や、米中通商摩擦激化による事業への打撃を抑える。

同日発表した2022年第4・四半期決算は、純利益が前年同期比10%減の400億台湾ドル(13億1000万ドル)となった。中国の厳格な新型コロナウイルス規制により最大のiPhone工場が混乱に見舞われたことが響いた。

市場予想(399億8000万台湾ドル)と一致した。

同社は今年第1・四半期と通年の売上高が横ばいになると予測。通年については、スマート家電の需要が小幅に減少する一方、コンピューティング、クラウド、ネットワーキング、コンポーネント製品といったその他分野は大幅な伸びを見込んでいる。

「スマート家電については比較的保守的な見方を維持している」としており、これは比較対象となる前年が高水準だったほか、インフレや世界経済減速といった要因を反映しているという。

昨年第4・四半期については、主要な家電製品の売り上げが前年比横ばいだったと説明。このグループにはスマートフォンが含まれ、同社の総売上高の半分以上を占めている。