日本ヒューム Research Memo(2):日本におけるヒューム管の歴史とともに始まった総合コンクリートメーカー

Fisco

発行済 2023年03月23日 14:32

更新済 2023年03月23日 15:00

*14:32JST 日本ヒューム Research Memo(2):日本におけるヒューム管の歴史とともに始まった総合コンクリートメーカー ■会社概要

1. 会社概要
日本ヒューム (TYO:5262)は総合コンクリートメーカーである。
日本におけるヒューム管の歴史とともに始まり、日本に合った標準仕様を生み出し全国普及につなげた。
その後事業領域を拡大し、コンクリートパイル(杭)、下水道管路の耐震化工法や管渠更生工事工法の開発、コンクリート二次製品の設計・製造・施工といった全方位のワンストップサービスを提供している。
また、建設市場の人手不足を補うプレキャスト製品、社会インフラの老朽化に対応する製品・施工方法の開発、ICTを活用した取り組み(i-Construction)等の技術開発も推進しており、社会問題の解決に資する技術開発に注力してきた。


国内事業所は、本社(東京都港区)と北海道支社、関東・東北支社、東海支社、関西支社、九州支社があり、沖縄を含む全国の地域をカバーしている。
各支社には営業所と工場を有する。
海外事業所は、香港、インドネシアの2ヶ所にある。


同社グループは、同社と連結子会社8社、非連結子会社(持分法非適用関連会社)1社及び関連会社(持分法適用関連会社)6社で構成されている(2022年3月)。
持分法適用関連会社には、NJS (TYO:2325)※と旭コンクリート工業 (TYO:5268)が含まれている。


※NJSは1951年9月に、同社の子会社として設立された。
目的は上下水道・工業用水・その他利水工事の計画・調査・測量・設計の請負及びこれに関する工事監理である。
現在は同社の持分法適用関連会社となっている(所有比率:35.76%(2022年6月30日現在)。



ヒューム管とは、遠心力成形による鉄筋コンクリート管を指す。
一般的に下水道や上水道、農業用水や工業用水、地中に電線等のケーブルを通すための管などの分野で広く利用されている。
ヒューム管を発明したのはオーストラリアのヒューム兄弟である。
灌漑に汚水や鉄管内に汚物が溜まらないよう、その対策としてコンクリート管の利用にヒントを得たと言われている。
日本では1924年に初めて製造設備を輸入し、1925年から同社により本格的に国内で生産が開始された。



時代の変化に応じて事業領域を広げる
2. 沿革
同社の創業は1925年(大正14年)である。
以降、同社は30年ごとに事業領域を拡大してきた。
創業からの約30年は、「激動の時代と成長への基礎固めの時期」であった。
下水道関連事業として、下水道等の衛生環境を整える仕事を手掛けた。
そして、1949年に東京証券取引所に上場を果たす。
次は、「高度経済成長と飛躍する時期」であり、ビルや工場が建設されていくなかで、もう1つの主力事業である基礎事業が育った。
1989年以降は「総合コンクリート会社、エクセレントカンパニーを目指す時期」として、様々な工法の開発に取り組んできた。
同社はこれまでにも、社会よりも先に環境問題に取り組んできた実績がある。
ヒューム管、コンクリートパイルへの取り組みを経て、今後はプレキャスト製品に向かっていく局面である。
そのようななか、同社は2025年に創業100周年を迎える。
弊社では、安全・安心な環境づくりを目指して、今後も同社の挑戦は続くと考える。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

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