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エラン Research Memo(7):2023年12月期は増収増益を予想、さらに上振れの可能性

発行済 2023-03-27 17:47
更新済 2023-03-27 18:00
© Reuters.
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*17:47JST エラン Research Memo(7):2023年12月期は増収増益を予想、さらに上振れの可能性 ■今後の見通し

1. 2023年12月期連結業績予想の概要
エラン (TYO:6099)の2023年12月期の連結業績予想は、売上高が前期比20.5%増の43,700百万円、営業利益が同6.2%増の3,600百万円、経常利益が同6.1%増の3,620百万円、親会社に帰属する当期純利益が同20.0%増の2,500百万円としている。
親会社に帰属する当期純利益は前期の特別損失一巡が寄与して大幅増益となる見込みだ。
2023年12月期上期の連結業績予想は、売上高が前年同期比15.3%増の20,300百万円、営業利益が同1.0%増の1,730百万円、経常利益が同0.8%増の1,740百万円、親会社に帰属する当期純利益が同1.9%増の1,200百万円としている。
下期に向けて契約施設数及び利用者数が積み上がるため下期偏重の計画である。


契約施設数及び利用者数の順調な増加などにより17期連続増収増益を予想している。
営業・経常利益は小幅増益にとどまるが、これは、営業及び新事業等の活動活性化に伴う営業費用増加、人員増や待遇改善に伴う人件費増加などによる。
加えて、展開加速を計画しているオリジナル患者衣「リフテ」について、各施設への導入時の費用処理(一括償却)が一時的なコストアップ要因となるためである。
同社では、連結業績に与える「リフテ」の費用処理の影響について、導入1年目はコストアップ要因となるが、導入2年目はコストアップ要因がなくなり、それ以降は単価アップや原価低減などによる貢献が契約期間にわたって見込まれるため、全体としては「リフテ」導入が進展する3年後くらいに利益寄与がコストアップを上回るとしている。
なお、同社は期初時点では保守的な予想を公表する傾向があり、契約施設数及び利用者数の順調な増加、新サービス・新事業による付加価値向上、さらなるデジタル化推進による生産性向上などを勘案すれば、弊社では同社予想は上振れる可能性が高いと考えている。



全国シェア拡大、デジタル化、新サービス・新事業立ち上げを推進
2. 重点施策
重点施策としては引き続き全国シェア拡大、デジタル化、新サービス・新事業立ち上げを推進する。
全国シェア拡大に向けた営業拠点・エリア展開では、新支店(釧路支店または福島支店)の開設、及び2拠点(盛岡支店、新潟支店)の移転・拡大を計画している。
また、新規契約施設におけるCSセット導入までのリードタイム短縮、既存施設とのコミュニケーション量の拡大、金融機関など他業者とのネットワークの強化などを推進する。


デジタル化の推進では、社内外業務のペーパーレス化のさらなる推進、蓄積したデータの新規顧客ターゲティングや既存施設監視などへの活用、デジタル思考でのビジネスモデルの構築・展開などを推進する。
物流業務の自社配送については2023年12月期中に250施設への配送体制構築を目指し、2022年12月に主要拠点で稼働した物流システムについては2023年12月期中に全営業拠点で稼働予定としている。
また、人材育成などの人材戦略の施策拡充や、健康経営に向けた取り組みも強化する。


新サービス・新事業展開では、引き続き「CSセットR」と「CSセットLC」の導入拡大を推進し、オリジナル患者衣「リフテ」については3ケタの施設数(注:100施設以上という意味)への導入を計画している。
また、困りごと相談「キクミミ」サービスで得られた声を基に「会員+在宅」を軸として在宅市場への進出を検討する。
さらに、CSセット周辺サービス開発のため、M&Aや新たな資本業務提携の準備、海外展開の準備、新しいグループ会社の設立に向けた準備も推進する方針である。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

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