アリババグループ、事業6分割へ それぞれIPO検討も

Reuters

発行済 2023年03月28日 19:00

更新済 2023年03月28日 23:36

[28日 ロイター] - 中国電子商取引大手アリババ・グループ・ホールディングは28日、事業を電子商取引、メディア、クラウドなど6つに分割する方針を明らかにした。それぞれが資金調達や新規株式公開(IPO)を検討する。

アリババの米国上場株は寄り付き前の時間外取引で一時8%上昇した。アリババ株は、2020年末に当局が統制を強化し始めてから約70%下落している。

6部門はクラウド・インテリジェンス・グループ、タオバオ・天猫コマース・グループ、ローカル・サービス・グループ、ツァイニャオ・スマート・ロジスティクス・グループ、グローバル・デジタル・コマース・グループ、デジタル・メディア・アンド・エンターテインメント・グループ。

各部門に最高経営責任者(CEO)と取締役会を置き、外部資本を調達したり、新規株式公開を目指したりする柔軟性が維持される。ただ、タオバオ・天猫コマース・グループはアリババ・グループの完全所有部門として存続する。

アリババ・グループは持ち株会社の経営モデルを採用する。グループ会長兼CEOは引き続き張勇(ダニエル・チャン)氏が務める。チャン氏はクラウド・インテリジェンス・グループのCEOを兼務する。

ロイターが入手した従業員宛ての書簡で張氏は「今回の改革の本質的な意図と基本的な目的は、組織を一段と機敏にし、意思決定を迅速化し、素早く対応できるようにすることだ」とし、各事業グループは市場の急速な変化に積極的に取り組む必要があり、アリババの従業員は各自が「起業家の発想」を持たなければならないと述べた。