日経平均は5日続伸、グロースの一角に買いも 米景気不安は重し

Reuters

発行済 2023年04月13日 15:36

更新済 2023年04月13日 15:46

[東京 13日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比74円27銭高の2万8156円97銭と、5日続伸して取引を終えた。前日の米国市場では米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を経て景気懸念が強まり株安となって東京市場も朝方は軟調だったが、ディフェンシブ株やグロース(成長)株の一角が物色され相場を支援した。

日経平均は約130円安でスタートした後、徐々に下げを縮めプラスに浮上した。好調な決算を受けて小売り株が堅調だったほか、医薬品にも買いが入った。時間外取引の米株先物が小じっかりとなる中、キーエンスなど「業績を伴うグロース株」(国内証券のストラテジスト)の一角が買われ、指数を押し上げた。

東証が低PBR(株価純資産倍率)企業に改善を要請していることに加え、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏の日本株への強気スタンスが伝わったことへの思惑は根強く、「下値で買うつもりだった投資家が買い始めているようだ。日本株は割安との見方が広がり、売りにくくなっている」(ピクテ・ジャパンの糸島孝俊ストラテジスト)との見方も聞かれた。

決算発表を前にファーストリテイリングが上昇し指数を押し上げ、1銘柄で65円程度、日経平均にプラスに寄与した。

一方、米景気懸念が重しとなり、景気敏感株は弱い銘柄が目立った。前日の米国市場でフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が1.8%下落し半導体関連株がさえなかったほか、ドル/円が前日の取引時間中に比べ円高に振れ、輸出関連株も低調だった。