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レンティア Research Memo(4):2023年12月期1QからICT事業が切り分けされ4セグメントに(2)

発行済 2023-04-21 14:04
更新済 2023-04-21 14:15
© Reuters.
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*14:04JST レンティア Research Memo(4):2023年12月期1QからICT事業が切り分けされ4セグメントに(2) ■事業概要

3. スペースデザイン
マンション販売時のマンションギャラリーの企画・設計から、解体までワンストップサービスを行い、その上でFF&Eレンタルや商品販売等を行っている。
また金額は少ないがマンションのリノベーションも行っており、ニッチな分野(外国人向け等)に絞っている。
建築やデザインの専門性と多言語対応を兼ね備えた会社は少なく、コーユーレンティア (TYO:7081)の強みとなっている。


4. 物販
FF&Eを中心として様々な商品を販売する事業で、主な向け先では、郵便局、官公庁、学校などが多い。
これらの市場では入札が一般的なため利益率は高くない。
しかし最近では、新型コロナウイルスに対する「抗菌コーティングサービス」に加え、「オフィスの移転・レイアウト変更」等のサービスにも注力しており、民間企業向け売上拡大が期待されている。


5. 主な競合企業
主力の建設向けレンタル、イベント向けレンタルの市場では、主に日建リース工業(株)、(株)デザインアーク(大和ハウス工業 (TYO:1925)の子会社)と競合するが、同社がFF&Eのレンタルに特化しているのに対して、特に日建リース工業は建設用軽量仮設機材やユニットハウスなどの比較的大型資材のレンタルも行っているのが大きな違いだ。


オフィス向けレンタル市場でも、同様に日建リース工業やデザインアークと競合するが、むしろ最大の競合相手は、家具や什器のメーカー、つまり「買い取り」とのことである。
つまりこの市場においては、依然としてレンタルではなく利用者が購入するケースが多いようだ。
しかしこの点を裏返して考えれば、将来的にはオフィス向けレンタル市場はさらに伸びる可能性があるとも言えるだろう。
またICT関連でも同様に、メーカーを筆頭に、オリックス・レンテック(株)、パシフィックネット (TYO:3021)、横河レンタ・リース(株)などと競合するが、この分野もメーカーの比率が相応に高いことから成長の余地はありそうだ。


スペースデザイン市場は参入企業も多いが、主にマンションデベロッパー系の企業と競合する。
同社は独立系であり、企画・デザイン・設計から施工まで一気通貫で行えるのが特色だ。


6. 特色、強み
(1) 調達力
調達する資材の約60%は、同社が独自に企画して協力メーカーへ設計・製造を発注する商品である。
これによって、多くの部品を共有化し再利用することが可能となり、これが単価を下げると同時に商品の安定供給につながっている。


(2) 高品質
グループ会社に洗浄、塗装、リペアなど多彩なメンテナンス部門を有しており、レンタルから戻った商品でも常に高品質を維持している。
レンタルから戻った商品を即座に洗浄・修理することで、再レンタルまでの期間を短くすることが可能となり、これが高い稼働率を維持できる要因でもある。


(3) 商品力
同社は約2,000アイテム、約100万点超の商品を保有しているが、これを可能にしているのが自社開発した独自のシステムだ。
同社によれば、これだけのシステムを作りこむことは容易ではなく、この点が他社への差別化となっているとのことである。


(4) 全国展開
同社は北海道から沖縄まで全国に26の営業拠点、11の物流拠点を有している。
これにより、顧客が「欲しい時に欲しい物を何処でもいつでも」レンタルできる体制を整えており、これが多くの顧客から信頼を得ている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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